CDを買って欲しい
ダウンロードもいいけれど・・・
ミュージシャンのスガシカオさんのツイートが話題になっています。
彼は新曲を発売したばかりなのですが
と訴えたのです。
彼の主張はダウンロードしてもらえるのはうれしいが、それでは制作費を確保できず、次回作のメドが立たないということ。
ここで言うダウンロードとは違法なものではなくダウンロード販売を意味します。
携帯音楽プレーヤーやスマホの音楽再生機能により、CD購入よりもダウンロード購入の機会が増えています。
CD発売よりもダウンロード配信が先行することも多いようです。
どちらも正規に購入することに違いはなく、アーティストとして印税収入が見込めると思うのですがスガシカオさんの主張はどういった背景があるのでしょうか?
アーティストの取り分は2%程度
音楽をCDで販売するには、CDのプレス代やパッケージのデザインなどコストがかかります。
それを差し引いても販売価格の半分程度は利益となるそうです。
利益の中からアーティストも含めた制作側の取り分としては全体の2パーセント程度が相場といわれています。
たとえば1200円のシングルCDが3万枚売れたと仮定すると720万円程度が制作側の利益となる計算になります。
制作側としてはこの利益を次の曲の制作費に回すこともできるわけです。
つまり利益があがれば次の作品を作ることができる、といえるわけです。
対してダウンロード販売の1曲の相場は250円程度、同じ数が売れたとしても売り上げはCDに比べて少なくなります。
アーティストと制作側は少ない利益を分け合うことになるのです。
次回作の制作費が回収できない可能性があるというわけです。
スガシカオさんほどの有名アーティストでさえダウンロード販売では利益が上がらない、と主張しているのです。
ライブで利益
ライブの利益の方が上回る
このような背景から音楽業界では、現在、ライブなどのイベントで利益をつくる方法が主流になっているそうです。
CDやダウンロード販売よりもライブなどの事業の売り上げの方が大きいレーベルもあるそうです。
また、コンピューター音源をメインにした曲は、制作費が比較的安価に抑えられるため、ダウンロード販売に向いているという背景もあります。
従来のようなスタジオで楽器を演奏し、録音するかたちの音楽に取り組んでいるアーティストにとってはダウンロード販売は不利ということがいえるでしょう。
音楽を取り巻く環境
筆者はCD派です。
ダウンロード販売はほとんど利用したことがありません。
携帯音楽プレーヤーを愛用していますが、CDからパソコンに落としプレーヤーに取り込むという方法です。
CDという形で入手しないと現実感がないからなのです。
アーティストのツイートから浮き彫りになった音楽業界を取り巻く問題ですが、まだどのような方向に落ち着いていくのかは不透明な部分がありそうです。
まさケロンも、CD派やなぁ~
やっぱ、形としてちゃんと残るし、買ったぞって感覚が残るからな!