夏の祭り

秋田竿燈まつり。由来と見どころを探る!

Written by ぽぷらこ

夏の東北は大きな祭りが目白押しです。

前回ご紹介した

青森ねぶた祭

他にも

  • 秋田竿燈まつり
  • 盛岡さんさ踊り
  • 山形花笠まつり
  • 仙台七夕まつり
  • 福島わらじまつり

などなど全国的にも名の知れたお祭りがたくさん開催されます。

しかもすべて同じ時期、8月の前半に開催されるお祭りです。

東北祭り巡りなんていうのも楽しそうですよね。

この中でも

東北三大祭り

といわれているのが

青森ねぶた祭 秋田竿燈まつり 仙台七夕まつり

です。

さて、今回はその東北三大祭りの中のひとつ秋田竿燈まつりをご紹介したいと思います。



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秋田竿燈まつりとは?!

秋田県屈指の人気を誇るまつりといえば8月3日〜6日に開催される「秋田竿燈まつり」。

1980年に国の重要無形民族文化財にも指定されています。

現在では、海外公演も行われているほどの人気です。

250年以上の歴史を誇るこの秋田竿燈まつりは、長年の伝統に裏打ちされた妙技が光るまつりともいえます。

秋田の祭り男たちが大活躍するこの祭りは一度は実際に見てみたいものです。

やはり、伝統ある祭りは国の重要無形民族文化財に指定されているものが多いですよね。

私たちが絶対に無くしてはいけない宝物です。

竿燈(かんとう)ってなに?

竿燈(かんとう)

とは、竹でできた竿にたくさんの提灯を吊るしたもので、竿燈全体を稲穂に、連なる提灯を米俵に見立てています。

江戸中期の宝暦年間(1751~64年)に災厄を払う江戸時代の行事

ねぶり流し

として始まり、五穀豊穣祈願と結びついたのが起源だと言われています。

大きいもの「大若」は9段の横竹に計46個の提灯が吊るされ、高さ約12m、重さ50kgにもなるといいます。

竿燈は全部で4種類、それぞれ

  • 大若
  • 中若
  • 小若
  • 幼若

があります。

竿燈を差し手がうまくバランスを取りながら額や腰、肩などで支えて夜の町を練り歩いたり、妙技を競い合ったりします。

秋田竿燈まつりの歴史

竿燈まつりは、

ねぶり流し行事

が原型になっているといわれています。

青森ねぶた祭りでもでてきた

ねぶり・ねぶた

という言葉、

夏場の仕事を妨げる睡魔

のことを指します。

ですので「ねぶり流し」というと

仕事を妨げる睡魔を水に流す

ということ。

秋田周辺に言い伝えられているねぶり流しは笹竹に願い事を書いて短冊を飾り、それを持って町中を練り歩き最後に川に流すという習慣がありました。

この風習に、盂蘭盆会(うらぼんえ)の風習やお盆に門前に掲げた高灯籠などの風習が交わり現在の秋田竿燈祭りができあがったといわれています。

1789年の文献にはすでに現在のお祭りに近い形の行事が記されていますので江戸時代より続く伝統あるお祭りだといえます。

江戸時代にはすでに太鼓を打ち鳴らして、提灯をたらした長い竿を構え町を練り歩いていたという文献が残っているようです。

実際にこの祭りを目の当たりにし、その場で歴史を鑑みてみるとなんともいえないタイムスリップしたかのような錯覚に襲われます。

そして、歴史と人々の間に脈々と受け継がれている祭りに対する熱い思いを肌で感じることができますよ。

すごすぎる!竿燈妙技について

最大45個

あまりの提灯がつり下げられている重さ50kgほどにもなるという竿燈を使ってさまざまな妙技が競われます。

大きな竿燈を

  • 手のひらや

でバランスを取りながら支える姿は圧巻です。

次々と差し手に渡っていきそれぞれのワザを披露してくれます。

鍛えられた足腰でバランスをとっている差し手は祭りの男そのものっていう感じで本当にカッコイイですよ。

この妙技会、戦後、竿燈の文化と技術の保存を目的として始まったもので、腕に覚えのある差し手たちが技術を競いあって優勝者を決めます。

個人戦の他に町ごとに分かれて競う団体戦もあり、差し手にとっては個人の名誉と地域、団体の誇りを持って戦っていますので真剣そのもの。

まわりからの

よっこいしょーよっこいしょっ!

というかけ声に乗って日頃積み重ねてきた自分の技術を発揮します。

この妙技会、お祭りといえど真剣そのもの、また夜とは違った雰囲気を味わえます。

無数の竿灯で闇を彩る幻想的な光景は一度は見るべし

竿燈は稲穂を、提灯は米俵を表していますが、夜の闇に浮かびあがる竿燈はまさに黄金に輝き、風に揺らめく巨大な稲穂です。

200を越す竿燈が一度に闇夜に揺らめき始めるその光景は、感動的ですよ。

しかも、それを支えているのは差し手の技ですのでさらに興奮しますよね。

また竿灯の提灯の明かりは電球ではなく、まさかのろうそくです。

竿燈が揺れ過ぎるとろうそくの炎が消えたり、まれに提灯や竿燈を燃やしてしまう可能性もあります。

そのスリルもたまりません。

秋田竿燈まつりの最大の見どころ-夜本番-

太鼓や笛などのお囃子とそれに合わせた

どっこいしょーどっこいしょっ!

というかけ声が響きわたるなか、その雰囲気にのって多くの竿燈が列をなして練り歩きます。

竿燈の美しさと差し手の技術、妙技に心を奪われることは間違いありません。

祭りが開催されている期間は毎日夜の一時間ほど、この

夜本番

が繰り広げられます。

演技終了後には、写真撮影や竿燈体験ができるというのも観光客には嬉しいサービスですよね。

秋田竿燈まつりの最近の動向

250年以上の歴史をもつ

秋田竿燈まつり

平成20年度の高円宮殿下記念地域伝統芸能賞を受賞しました。

それにともない埼玉や東京近郊で妙技が披露されることがあります。

毎年1月に東京ドームで行われている

ふるさと祭り東京 日本の祭り・故郷の味

にも出演しています。

近くの方は、まずはここに行かれて竿燈の迫力を目の当たりにしてみるのもいいかもしれません。

秋田の竿燈まつりは人によって受け継がれている妙技に目を奪われます。

その技術に支えられて現在も多くの人を魅了する祭りとなっているんですね。

これからも、秋田、東北を代表する素敵なまつりであり続けてほしいですね。

まさケロンのひとこと

重さ50kgもある竿燈なんて、普通の人やったら持ち上げるのでやっとやろうなぁ~
それを持って、歩いたり、技を披露したりって凄いな!

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ぽぷらこ