毎年12月1日に「新語・流行語大賞」が発表されるようになって、2014年で30年目だそうです。
それ以前は、毎年年末になると、情報番組などで「今年の十大ニュース」のようなものが流されるのが定番でしたが、世相全体の雰囲気というか、時代の流れのようなものを感じさせるものとしては、
「流行語」
というもののインパクトは大きなものがあります。
その時々の流行言葉は、実に如実に人の記憶や思いに結びついて残るものであり、逆に言えば、その時多くの人の心に共感する言葉が流行るのですから。
そんな「今年の世相を表すひとこと」的な立ち位置を流行語大賞と毎年競い合っているのが
「今年の漢字」
です。
後々に残る記憶としては流行語のほうが強いのは確かですが、そのご時世、世相を表すものとして強く共感され、マスコミその他で繰り返し話題に取り上げられることが多いのは、この漢字一文字である年も決して少なくありません。
今年の漢字って何?
漢字の日の恒例行事
「今年の漢字」は、毎年12月12日に発表されます。
直前の今週あたりは「今年はどの字が選ばれるのか」という予想が、いろいろなところで話題にあがってきています。
12月12日は、「日本漢字能力検定協会」という所が定めた
「漢字の日」
です。
日本漢字能力検定協会というのは、1975年に設立された元文部科学省が所轄する公益財団法人で、字の通り「日本漢字能力検定」を実施しています。
日本人の漢字学習を振興し、漢字力を高めてもらおう、という目的のために作られた法人です。
80年代に入り、文章作成が手書き原稿からワープロに移行し始めると、日本人の多くにとって「読めるけど書けない」漢字が急増していきました。
そんな状況に危機感を持ったのか、Windows95が発表されワープロ専用機からパソコンへ移行していく時代が見えてきた1995年、日本漢字能力検定協会では、日本人の漢字への関心を高めてもらうためのキャンペーンとして、12月12日を「漢字の日」に定め、「今年の漢字」の発表を始めました。
12月12日にした訳は、年末に近いことと、
「いい字一字(1[いい]2[じ]1[いち]2[じ])」
の語呂合わせで決められました。
あのお坊さんが決めているわけではありません
「今年の漢字」というと、お坊さんが筆で達筆な字で書いて発表している光景を思い浮かべる人も多いでしょう。
あれを見て、あのお坊さんが一文字を決めていると思っている人もいるらしいのですが、「今年の漢字」は日本全国から公募され、その中で最も応募数の多かった漢字が選ばれています。
その発表は、漢字の日に京都の清水寺の奥の院舞台で行われます。
達筆のお坊さんは貫主(住職)の森清範さんです。森さんは、1995年当時の日本漢字能力検定協会理事の一人でした。
巨大な和紙に今年の漢字が大きく書き上げられる光景は、もうすっかり師走の風物詩となっており、観光客もたくさん集まっていますね。
「今年の漢字」を考えながら1年を振り返る
2014年、「今年の漢字」予想として話題になっている候補は、
- 「嘘」
- 「災」
- 「青」
- 「雪」
などが上げられています。
ゴースト作曲家、STAP細胞、号泣議員・・・などなど、確かに“虚偽(嘘)”事件の多い年でした。
豪雪、台風、土砂災害、御嶽山噴火、地震など、自然“災害”もたくさんありました。
ノーベル賞の“青”色LEDはそんな中での明るい話題でした。
「雪」は豪雪被害より“アナ雪”ブームのほうらしいです。
間もなく発表される「今年の漢字」。あなたも、自分にとっての“今年を表わす一字”は何だったか考えながら、今年という年を振り返ってみませんか。
1年を振り返ると、次の年にどうしようか目標をたてやすかったりもするよね!そんなきっかけの1つとして、まさケロンも「今年の漢字」を考えてみよう。