寒中の雷は豊作の兆し
そんな言葉がありますが、ご存知ですか?
冬が訪れ、寒さが増した今の季節も雷鳴を聞くことがよくありますね。
この時期の雷は、夏に発生する熱雷と違います。
大陸高気圧が日本の方へ張り出し、その際に、季節風の吹き出しによる寒冷前線が通過するとき、この寒冷前線の滑走面に沿って強い上昇気流が起るために発生します。
そのため冬に雷がよく発生するような年は、いつもの年より大陸高気圧が日本の方へ張り出すことが多く、つまり、いつもの年よりも寒気の厳しい年なのです。
なので冬に寒さの厳しい年には、夏が暑いと言われることから、一説によると寒中に雷がよく発生するような年は豊作なのではないかと言われています。
一方で、実は、逆の言い伝えもあるんですよ。
もともと雷は夏に多く、冬に雷が多い年は異常な年と言われています。
そのため寒雷は凶作ともいわれるんです。
でも、そのようなときは、雷だけでなく、大雪が降り雪害を受けて凶作となる作物もあるので、寒雷だけの影響でないらしいですけどね。
そこで今回は、雷の基本的なことから、危険な場所、安全な場所、兆しについてご紹介します。
雷とは
雷は、大きな積乱雲の中の激しい上昇気流にともなって生ずる電気のことです。
1回の放電量が、2万アンペアで電圧は10億ボルトと、ものすごく大きいのです。
一方で、放電時間は千分の1秒と非常に短いのが特徴でもあります。
雷の放電が起こった所では、周囲の空気が1万度以上に熱せられるために、空気が急激に膨張して雷鳴と言われる大きな音が発生します。
雷の予兆としては、入道雲の動きやテレビとかラジオの雑音が多くなるなどの特徴があるんですよ。
いなびかりが激しくなって落雷の恐れがでてきたら、家の中でしたら、使用中の電化製品・コンピューターなどの使用は一時中止して、コンセントをはずし通り過ぎるのを待った方が安全です。
そして、部屋の中央で様子を見守ってくださいね。
屋外で危険な場所
屋外で危険な場所は、電柱や電線の下や高い木や鉄塔の近くで、落雷の標的になってしまいます。
危険な持ち物
危険な持ち物は>金属骨の傘・時計・自転車・ゴルフ道具などむき出しの金属類です。
落雷は、夕立のどしゃ降りよりも、雨が小やみになってからの方が多いのです。
雷雲が通り過ぎるまで、油断は禁物です。
雷の起こる兆し
先に少し触れましたが、雷の発生する兆しには、どんなものがあるのか説明しますね。
雷の発生や接近は、ある程度予測ができるんです。
一番簡単なのが、午前中に入道雲を観察しておくことです。
気温が暑くなり、入道雲が大きくなってくれば、雷が起こる兆候だと言われています。
野外で雷が近づいてくるのを知るには、携帯ラジオのノイズがわかりやすいんですよ。
ラジオのスイッチを入れて、ガリガリというノイズが入ってきたら、雷の発生している証拠なんだそうです。
さらに、このノイズの間隔が短ければ、雷が近いということです。
雷鳴の聞こえる距離は10Km程度だそうです。
ゴロゴロと鳴ったら近いと考えてよいのです、充分に警戒してくださいね。
大事なことですが、雷がどこに落ちるかは、予測不可能です。
遠くで鳴っていたとしても雲の近づく速度は恐ろしく速いのです。
もし気配がある場合は、早めに安全な場所に避難しておくのが得策です。
夏期はとくに熱雷が発生しやすい時期で落雷には十分注意しなければなりません。
このとき、夕立など一時的に強い雨を伴いますが、無理はせず、安全な場所に待避しておいてくださいね。
人が雷に打たれるとどうなるのでしょう
人間が雷の直撃を受けた場合、約80%は即死と言われています。
残りの約20%は治療により何とか一命を取り留めることができるのだそうです。
即死の場合、カミナリの電流が呼吸と心臓の鼓動を4~5分止めてしまうのが原因と言われています。
運良く即死を免れた場合は、体にヤケドを負ったり鼓膜が破れたりはするものの、そのほとんどの人は、特に後遺症も残らずに回復します。
それでも日本では、1954年から1989年までの36年間に、年平均22人(5~58人)の人が雷によって命を落としているのだそうです。
高い木の側は危険だというのは、本当?家の中は本当に安全なの?
高い木に落雷しやすいのは事実だそうです。
けれど木に落雷した場合、実は、木よりも人間の方が電気が通りやすいのす。
木のそばにいると「側撃」に見舞われることが多く、大変危険なのだそうです。
運悪く木の側にいてしまった場合は、幹や枝から2m以上離れて低い姿勢を取るよう心掛けてくださいね。
森や林の中などでも同様の姿勢を取る必要があるんですよ。
また、建物の中ですが、屋外にいる場合に比べれば大変安全と言えます。
けれど建物や配電線に落雷が直撃した場合は、電線を伝わって雷の電気が侵入してきてしまうんです。
雷が激しい場合は、電気器具や天井・壁などから1m以上は離れているよう注意してくださいね。
落雷したら、電気器具が故障・破壊される危険もありますので、器具のコンセントなどは抜いておくことがオススメです。
車の中は、家の中よりも安全と言われています。
ただし、運転中に落雷に遭遇すると非常に危険な場合があるようです。
家の中にいたり、ちょっとの雨の中だったりすると、油断してしまいがちですが、やはり雷は怖いものですね。毎年、少なからず被害者が出ているのも事実なのですから。
自分は大丈夫~なんて、思わずに、雷が鳴ったら注意し、安全な場所に逃げることが大切ですよね。
雷はホンマに危ないから注意せなアカンで!
油断しとったらおへそ持っていかれるでぇ~