勝手にHDR
今まで気がつきませんでした。
先日、スマートフォンで撮影した写真をフェイスブックにアップしようとして、アルバムを開いていたら、おかしなことに気がついたんです。
1枚だけ、プレビュー画面の左上に
「HDR」
というアイコンが表示されていました。
その写真はごく普通の風景写真。他のものと比べてみても、特別変わったところはありません。
もしかしたらと思い、過去に撮った写真も見てみたのですが、何枚かに同じアイコンが表示されていました。
それにしても「HDR」とはなんだろう。
「ハイクオリティ・デジタル・ライブラリー」の略で、撮影した写真の中でも特にいいものをスマホが選んで、アイコンを表示させているのか?
にしては、「HDR」アイコンのついた写真は平凡過ぎるような気がします。(ちなみにライブラリーのつづりはLibraryで「R」ではありません)
試しにカメラを起動させて、設定画面を開いてみたら、ありました「HDR」。「自動」に設定されています。
カメラの機能だということは分かりましたが、一体どういうものなのか、というかこんな機能が自分のスマホのカメラに付いていたことさえ、知りませんでした。
普通はフラッシュしか使わない
スマホで写真を撮影する際、ほとんど設定を操作することはないでしょう。
せいぜいフラッシュをオンにするぐらい。ましてや「HDR」なんて、どんな時に使うものなのかさっぱり分かりません。
だいたい今のカメラは優秀だから、すべてオートに設定しておけば、いい写真が撮れるものです。
でも「HDR」の存在を知ってしまった以上、無視するわけにはいきません。
「HDR」はきっと「ハイ・ディメンション・レベル」のことで、なんだかよくわからないけど、すごく綺麗な写真が撮れるものに違いない。
きっと筆者同様他の人も「HDR」のことを知らないだろう。
ここで知識を増やしておけば、
「あれぇ、上手く撮れないね、どうしてだろう」
筆者「ちょっと貸してみて。ああ、これだよ、HDRがオンになってない。オンにしてもう一度撮ってみたら」
「あっ、ホントだ。今度はすごく綺麗に撮れてる。すごーい、尊敬しちゃう」
というようなやりとりが可能になり、そして筆者の株も上がるというもの、もちろんこれを読んでくださっている皆さんの株も上がることまちがいなし。
では、HDRについて調べてみましょう。
ダイナミックレンジを広げることで写真の表現が豊かになる
ハイ・ダイナミック・レンジ
HDRとは
「ハイ・ダイナミック・レンジ」
の略です。
残念ながらハイ・ディメンション・レベルではありませんでした。
ハイ・ダイナミック・レンジを日本語にすると
「ハイダイナミック合成」
となります。
結論から書くと、「HDRは写真をより綺麗に撮るための技術」なのです。
このような経験はありませんか?
これらは、肉眼で見たときの明暗の差が、写真で再現できないことから起きます。
人間の眼は実はとても優秀です。明暗の差の再現も幅広く対応できるのです。
対して写真は明暗の再現幅の許容範囲に限界があります。
だから、上記のような失敗が起こるのです。
HDRはこれを解消させるために考えられた写真技法です。
具体的には露出の異なる複数の写真を合成します。
これにより、肉眼に近い明暗の差を実現させています。
スマホのHDRモードはこれを自動で行っているのです。
具体的には自動で3枚の写真を撮影し合成させて1枚の写真として再現しています。
HDRが得意なシチュエーション
HDRモードは「風景写真」で最も効果を発揮します。
明るい部分や暗い部分が平均的に再現されます。さらに直射日光の下での人物写真にも有効です。
直射日光の下では影がはっきりと出てしまいますが、HDRモードならこれを補正してくれるでしょう。
暗い場所や逆光などのシチュエーションもHDRモードの得意分野です。
HDRが適さないシチュエーション
「動きが速いもの」の撮影には適していません。
同時に複数の写真を撮るという機能上、動きの速いものはブレてしまいます。
また、わざと明暗の差を表現したいときはHDRをオフにしたほうが良さそうです。
HDRは写真を複数枚撮影してイイトコドリで合成してるから綺麗なんだ。そのうち「肉眼よりも写真の方が綺麗で当たり前」なんてことになったりするのかな~。