ニキビや吹き出物って、知らないうちに出来てしまいます。鏡を見て、触って、「あれっ」と思うとニキビだった、ってことありませんか。
表面にプツっと白っぽいものや黄色い膿が出っぱってくるニキビは、塗り薬や角質を取る洗顔料を使うことで、早期に治しやすいです。
が、顎やフェイスラインにできやすい、肌の表面がポコッとしこりのように膨らんでいるけれど、中が見えないタイプのニキビは、なかなか治らなくて、イラっとすることもあります。
しこりニキビはどうしてできる?
普通のニキビとしこりニキビの違い
ニキビは、毛穴の中の皮脂腺から分泌される皮脂が、毛穴を塞いで詰まってしまうことでおきます。出口が詰まることで、皮脂は中に溜まります。
皮膚には「アクネ菌」という皮脂を餌にしている常駐菌がおり、皮脂の溜まった毛穴の中では、このアクネ菌が異常に繁殖してしまいます。それにより毛穴の内側が炎症をおこし、腫れたり膿んだりしてしまった状態がニキビです。
普通のニキビは、毛穴の出口の所に皮脂が詰まっています。膿(ニキビの芯)で毛穴の中が膨らんでくると、やがて詰まった皮脂と共に表に噴き出します。芯が出てしまうと、炎症はだんだん治まります。
しこりニキビは、皮脂が毛穴の奥のほうで詰まってしまうため、芯が表に出ず、毛穴の部分の皮膚が膨らんできて、それがしこりのように感じます。膿が外に出ないので、炎症がくり返し続き、なかなか治りません。
いつまでも炎症が続くとどうなるか
塗り薬などの効果でうまく炎症が治まり、腫れやしこりもだんだん消えていく時もありますが、炎症と化膿をくり返すうち、膿の塊がどんどん大きくなることも多いです。
そのうち毛穴がパンパンになり、黄色い膿の頭が詰まった皮脂を押し上げて出てきますが、そこまではかなり時間がかかります。しこりニキビは、普通のニキビより大きく腫れることが多く痛いので、ついいじって余計治りを遅くする人も多いです。
中には、最後まで芯が出てこないで、膿に血が混じり、紫色に腫れたしこりになってしまうこともあります。こうなると、炎症が治まって膿が消えた後も、しこりや赤味が皮膚にいつまでも残るニキビ跡になりやすいです。
しこりニキビができやすい、治りにくい状態の改善
老廃物が溜まっているとニキビも深い所で炎症しやすい
「普段から血液の循環がよくない人」
「身体に老廃物が溜まりやすい体質の人」
は、しこりニキビができやすい傾向があります。
免疫力が低下している時も、しこりニキビになりやすいので、代謝を悪くするような環境には要注意が必要です。
しこりニキビは、炎症部分が深いので、治療するにも表面からのケアではあまり効果が出ない場合が多いです。代謝をうながし、血行を良くして身体の内側から健康にすることで、肌の再生能力を高めていくことが、既にできたしこりニキビを治すためにも効果的です。
溜まった老廃物をすっきり外に出す生活習慣を
代謝と血行を悪くする原因は体質もありますが、生活習慣の不摂生などの影響が大きいものです。
- 野菜をしっかり摂り、規則正しい食生活を心掛ける
- 適度に運動し、睡眠時間を十分にとる
- 水分を多めに摂る
- 時々断食をして血糖値を下げることで、白血球の働きを高める
- 忙しくて栄養バランスが偏りがちな人は、サプリメントも利用する
- 身体を締め付けるような服装は避ける
- 身体を冷やさないように気を付ける
これらのことに留意するようになるだけで、体調は随分と違ってくるはずです。代謝のいい身体を保つことは、すなわち便秘も解消するということです。ニキビ予防にいいだけでなく、ダイエットの効果を高めることにも繋がります。
知らないうちにしこりニキビができやすくなったな、と思ったら、身体の中が悪い状態になってきたサインだと思って、ぜひ生活を見直すきっかけにしてみてください。
しこりニキビは「外からは治せない」くらいに思った方がいいのかも。まずは野菜を食べようか!