切り離すと見えてくる、ガラケーの意味。
ガラケーの「ガラ」はガラパゴスの「ガラ」
ビジネス用語で「ガラパゴス化」という言葉があります。ガラパゴス諸島のように、孤立化し、独自の進化をとげたガラパゴス諸島の生態系と、日本の中だけで独自の発展をした市場に見立ててできた、日本独自のビジネス語です。
ガラケーの「ケー」はガラパゴスの「ケー」
「ケー」は携帯電話の略です。こちらはわかりやすいですね。
ガラケーとは「ガラパゴス」「携帯」を合わせて作った新しい言葉です。
じゃあ「ガラケー」ってスマホじゃない携帯のこと?
ガラケーの言葉の意味はわかりましたが、ではどんな携帯電話を「ガラケー」と呼ぶのでしょう?
ガラケーとは日本の古い携帯ではない。
筆者はアメリカに4年間滞在していました。滞在1年めはアメリカのT-Mobile社のカシオの携帯電話を使っていました。ダイヤルキーや十字キー、電話上部には電話番号が表示される小さなモニターがついているガラケーのような様相でした。
しかし、これはガラケーではありません。いくら日本の会社の製品でも、日本の市場での販売を想定された携帯電話ではないからです。
スマホ以外の携帯がガラケーではない。
スマホ以外の携帯電話をガラケーと呼ぶ人が多いですが、これは間違いです。ページ冒頭の説明にあるとおり、日本の市場内で独自の進化をとげた携帯電話のことです。
ガラケーとは。
おさいふケータイ、テレビが見られるケータイ、iモード…どれも懐かしい言葉となりましたが、これらの機能を備えた、日本で使用できる携帯電話のことです。
古い携帯全部をガラケーと呼ぶのは間違い!?
日本の市場内で独自の進化をとげ、日本国内で使える機能、サービスが備わった携帯電話がガラケー、ですが、その機能、サービスに明確なラインはありません。
これはガラケー?
シルバー層に大人気だったらくらくホン。電話とメールの機能のみ。これはガラケーでしょうか?
たとえばメール機能の「新規作成」を「メールを書く」のようにわかりやすい言葉に置き換えていますから、日本独特の進化をとげたと言えますね。他にも、
- ガラケーにTwitterへの閲覧・投稿機能のみがついた携帯電話
- ガラケーにLINEへの閲覧・投稿機能のみがついた携帯電話
これらはガラケーでしょうか?
ガラケーに厳密な線引きはない。
上記のように、「この機能がついたものはガラケーだ」という厳密な線引きはありません。言葉は日々進化するものです。ガラケーが会話の中でスマホではない携帯、でスムーズに通じるのなら、その解釈でなにも問題はありません。
使い慣れたガラケー、いつか使えなくなる日がくるかも!?
ガラケーは文字通り、技術の進化に取り残された携帯電話です。メーカーは手間をかけません。保証、セキュリティはもちろん、現在の通信規格に追いつけなくなるなどの問題が出てくるかもしれません。いつか使えなくなる日が来るかもしれない、という心づもりはしておきましょう。
ワンセグ、赤外線通信、おサイフケータイ(FeliCa)みたいなガラケーの機能をスマホにもたせた「ガラパゴス・スマートフォン」なんていうのもあるんだよね。なんだか便利そうだけど、OSの大幅な修正が必要みたいで、不具合だらけで結局だめだめみたい。。