お酒は好きだけれども、健康のことを考えて少し控えたい、そんな人におすすめなのが
「梅酒」です。
梅を砂糖漬けにしているので、甘くてまろやかですし、ワインと違って日本の料理にも合わせやすいです。しかも、梅酒は体に良い効果がたくさんあります!
毒があるのにヘルシー!?
木になっている、熟しきっていない若い梅には体に良い成分は含まれていません。逆に梅酒に使う青梅には
「青酸配糖体」
といって、青酸と糖が結合した物質が含まれています。
しかし、バケツに何杯も食べないと致死量にいたらないほど、含まれている青酸配糖体はごくわずかです。
が、「種」には実の10倍から20倍の青酸配糖体が含まれています。
梅をそのまま食べても苦くておいしくないですし、それを種まで10個も20個も食べることはないので、あまり神経質になる必要はありません。幼いお子さんには注意してくださいね。
実が熟すと食べやすくなる
梅の実は、実が熟すと毒の成分が消えます。「青酸配糖体」は本来、種が鳥などに食べらるのを防ぐためのものなので、成熟して種が固くなると、必要がなくなり、徐々に消えていき、完熟すると食べごろです。ですが、いくら完熟しても梅をそのまま食べても、あまりおいしくはないです。
おいしくするには、干すか漬ける
完熟した梅の実を干して梅干しにしたり、お酒と砂糖に漬けて梅酒にすると「青酸配糖体」がさらに分解されます。梅も果物ですから、そのまま食べた方が栄養成分がしっかり取れそうなイメージがありますが、加工した方がより安心に、おいしく食べることができます。ジャムにしてみてもおいしいですよ。
学術的に健康効果が証明された梅
サッポロ飲料株式会社と近畿大学生物理工学部の共同研究で梅の果実にふくまれる成分で疲労回復の効果があることが実証されています。
梅の強い酸味の正体は、
「クエン酸をはじめとする有機酸」
です。このクエン酸が代謝を活発にし、エネルギーを産生します。とりわけ、梅酒にすると、クエン酸はレモンの15倍にもなります。
健康にいいクエン酸
疲労回復に効果あり!
クエン酸と言うと、スポーツドリンクによく入っていますよね。
疲れたときに血液中に増える乳酸を分解してくれます。
その結果、代謝が活発になり、疲労回復の助けとなるのです。
中性脂肪のとりすぎにも
「とりすぎに注意!」といわれる中性脂肪ですが、もともとは人間の体を動かすための大切なエネルギー源です。ですが、過剰にとると、肥満や成人病の原因となります。梅酒に含まれるクエン酸は、中性脂肪の値を下げてくれます。
まだまだ含まれている健康成分
すっぱさは食欲増進のもと
他にも
- リンゴ酸
- コハク酸
- ピクリン酸
といった体にいい有機酸がたくさん含まれています。
これらの酸はクエン酸のようにすっぱい味がします。すっぱいものを食べると、胃液などの消化液をよく分泌するようになります。
そうすると、胃腸が活発にはたらき、食欲増進になります。夏場に、夏バテして食欲がない時にはとても良いですね。
さらに、便秘解消
お通じに効果的な
「ピクリン酸」
も含まれています。これも、胃腸の働きを助け、活発にします。
このように、梅にはたくさんの「健康にいい効果」があります。
- 梅干しにしたり
- 梅酒にしたり
するとおいしく、ヘルシーになるのがおもしろいですよね。
健康が気になる方は、食事前などに軽く一杯いただくのもいいかもしれません。気をつけていただきたいのは、梅酒も「アルコールを含んだお酒」ということです。
しかも、砂糖や蜂蜜につけているものが多いので、
「カロリーは高め」です。
飲み過ぎにはくれぐれもご注意ください。
梅酒おいしいよね〜。毎日ちょろっと飲むのが健康にいいんだね。