口コミサイトに投稿しないで
隠れ家演出台なし
大阪市内のバーが、インターネット上のグルメサイト
食べログ
を運営するカカクコムを提訴しました。
理由は食べログに掲載された店の写真の削除要請にカカクコムが応じなかったためです。
バー側は写真が掲載されたことにより、
と主張しています。
ネタバレみたいなもの?
このバーは一切看板を出さず。
インターフォンで来客応対をしていました。
その無骨な外観とは裏腹に店内はスタイリッシュな内装を施しており、ギャップの差でお客さんをサプライズさせる演出で他店との差別化を図ってきました。
また、知る人ぞ知る隠れ家的なイメージを徹底させる運営方法を行ってきました。
看板を出さなかったのもそのためです。
食べログに写真が掲載されてしまったことは、バー側にとっては、いわばネタバレのような被害です。
投稿しないでと呼びかけていた
バー側のイメージと演出を保護するためにお客さんには
と呼びかけていました。
ところが2012年11月に店を訪れたお客さんが食べログに投稿してしまったのです。
常連客から指摘を受け、投稿の事実を知ったバー側はカカクコムに削除要請を出していましたが、カカクコム側がこれに応じなかったため今回の提訴に踏み切りました。
表現の自由
カカクコムは争う姿勢
対してカカクコム側は表現の自由を理由にしてバー側と争う姿勢を見せています。
2月19日に大阪地裁で行われた第一回口頭弁論にて
として請求棄却を求めました。
表現の自由とは
筆者の考えを述べます。
例えば低い評価を理由にバー側が削除を要請したのであれば確かにカカクコム側の主張は通用すると思います。
ですが理由が異なるので表現の自由の侵害には当たらないと思います。
バー側は演出が損なわれるので削除して欲しいと要請しているのです。
極端な表現ですが、バー側が被害にあっているのですから表現の自由を持ち出すのは方向が違うのではないでしょうか?
フードポルノ
料理の写真をネットに投稿
フードポルノという言葉が有ります。食欲をそそるような料理の写真のことを指すそうです。
最近海外でこの
フードポルノ
に関して議論が盛んになっています。
日本でも見かけますが料理を写真にとってネットに投稿する行為にたいして三つ星レストランのシェフが苦言を呈しています。
できればやめてもらいたいと考えているようです。
食べる前に写真を撮るという行為はマナー違反だというのです。
良い写真を取るために椅子に立ち上がってカメラやスマホを構えるお客さんもいるそうで、他のお客さんの迷惑にもなりかねません。
また料理が楽しめる最高のタイミングで提供しているのに写真をとっていたら料理が冷めてしまって、せっかくの味が台無しになってしまうと指摘するシェフもいます。
このため店内でスマホの使用禁止を実施しているレストランもあります。
宣伝、それとも・・・?
一方で美味しそうな料理の写真をネットで掲載してもらえることを歓迎する向きもあります。
宣伝になるというのです。
このように料理や店を写真にとって投稿することが珍しくなくなった現状では、投稿に関して新たなガイドラインが必要な時期に来ているのかもしれません。
今回の大阪のバーの件も、宣伝になったと考えることもできなくはありません。
ただし、ここまで各所で報道されてしまった以上、隠れ家的な演出で通すことはもうできなくなってしまったことも事実。
結局は各人のモラルに頼るしかないということなのでしょうか?
賛否両論あるため非情にデリケートな問題です。
隠れ家見たいなバーってええやんなぁ~
でも、それが紹介されたら意味ないと考える人もいるんやで!