梅の香り好きですか?
庭木の梅の花の香りも、八百屋さんの店頭の梅の実の香りも、赤しそ入りの梅酢の香りも、日本人には季節を感じるいい匂いです。
梅まつり
と聞くと、たいていは2月、花の時季のイベントです。
しかし、日本記念日協会に登録されている
梅の日は6月6日
「実」の健康増進と福招きパワーを世に広める記念日となっています。
皇室に伝わる福を招く梅法師のお話
御湯殿上日記の中に見つけた故事
見出しは
おゆどののうえのにっき
と読みます。
応仁の乱が終結した1477年(文明9年)から江戸末期1826年(文政9年)までの、宮中の女官が当番で記した日記です。
戦国から江戸時代の宮中の生活文化を知る貴重な資料となっています。
その中の記事に、1545年(天文14年)の4月17日、京都・賀茂神社例祭において、後奈良天皇が梅を奉納したという故事が載っています。
梅の実は災いを除き福を招く
この年の春は雨がなく晴天が続き、田畑も干上がって田植えもできない状況でした。
人々は天恵の雨を
梅雨
と呼び、梅に感謝するとともに、災いや疫病を除き福を招く梅を梅法師と呼んで贈り物にするようになったと言われています。
和歌山県発、梅の実PR活動の日
紀州梅の会
同じ梅でも、花の名所と実の名所は全く異なります。
梅の実の生産日本一といえば、紀州和歌山県です。
中でも有名な産地みなべ町と田辺市を中心にした梅生産者・梅干し組合・JA・行政によって成る紀州梅の会では、2006年、この皇室に伝わる故事にちなみ、旧暦4月17日を太陽暦に換算した6月6日を
梅の日
と定めました。
以後、毎年加茂神社や地元須賀神社などに、人々の無病息災と平穏を祈願して梅の実を献上し、さらに10月10日にも豊穣を祝って梅干しを奉納しています。
各地で行われる神事・イベント
紀州梅の会では、梅の日の活動を通して、
としていますが、梅を献上している神社では、それぞれ厳かに神事が執り行われ、豊作や人々の厄除けが祈祷されています。
京都の加茂神社では、時代装束を身にまとった人たちが「紀州梅道中」の行列を行って奉納しており、観光名物ともなっています。
また、東京の大田市場では
和歌山の梅フェア
が開催され、首相官邸においては紀州梅の会会長や田辺市長らが表敬訪問をして紀州の梅をアピールしています。
梅は様々な効能が謳われている健康食品です。
古く中国から伝わった頃は、もっぱら漢方などの薬として食されていました。
梅干しは、正規の作り方だと塩分が相当強くなりますが、最近は、塩分を落として酢やはちみつなどで味付け加工した調味梅干が主流になっており、血圧を気にする人も食べられる製品がいろいろ出ています。
皆さんもぜひ、夏に向け、栄養が凝縮され、疲労回復効果抜群の梅を使ったレシピをどんどん取り入れて、暑さを乗り切る元気なからだを作ってください。
梅干しと白いごはんってめちゃくちゃ合うやんなぁ~
梅干しにラー油をちょろっとかけ食べるのがオススメやで!
いっぺんやってみやぁ~