かつて東京のおしゃれなファッションビルの代表格だった
青山ベルコモンズ
ある程度の年齢の方には、とてもなつかしく、あこがれの場所でもあったのでは・・・と思います。
その青山ベルコモンズが、ついに2014年3月30日をもって閉館することになったそうです。
ファッションに敏感な20代、30代の男女で賑わった場所が、ひとつの終焉を迎える。
また、ひとつ、一時代の終わりを感じさせますね。
ところで、ピンと来ない若い方々にも、カンタンに青山ベルコモンズについてご紹介しましょう。
青山ベルコモンズの成り立ち
青山ベルコモンズ(あおやまベルコモンズ、Aoyama Bell Commons)は、地下鉄・外苑前駅近く、青山通りと外苑西通りが交わる青山三丁目交差点に位置する商業ビルです。
いわゆるファッションビルのはしりとも言われており、当初は1976年(昭和51年)6月に、当時の婦人服専門店大手であった鈴屋によって婦人服飾を中心とした専門店型のショッピングセンター(SC)として企画・建設されました。
外観は明るいブラウン色で、青山ベルコモンズは、この近辺におけるランドマークとなっていました。
内部には衣類店(専門店)のほか、飲食店、家具店、デリ、ゴルフ教室、オフィスなどが入居しています。
最上階である11階には展示会などに使われるサロンがあり、屋上にはテニスコートがあります。
建物は地上11階・地下2階建で、黒川紀章設計事務所による設計です。
「アーバン・ヒル(都市の中の丘)」をコンセプトとしており、独特の構造をしています。
周辺の景観にアクセントをつけて、低層階に、それぞれの階と道路とを結ぶ外部階段が設けられており、好きなフロアに直接、自由に上がって楽しめるような構造になっています。
一般的な、意図的に全部の店舗の周りをぐるりと回らせる構造のファッションビルとは、一線を画していますね。
外観の特長ですが、凹凸の多い下層部と垂直な外壁の上層部とが対照的となってることがあげられます。
内部では、5階までが、ひとつの階を二つに分けた「スキップフロア」という構造になっています。
大きなこだわり、というか、特長は、半階フロアが、1階から3階まで吹き抜けとなった中央部分を取り囲む螺旋階段のように配置され、この構造のために、重層のファッションビルにも関わらずエスカレーターが存在しないことです。
代わりに各階を見渡せるシースルーのエレベーターが設置されています。
青山ベルコモンズの今後
元々婦人服専門店大手の鈴屋が企画・建設したベルコモンズですが、その後、鈴屋が倒産、現在は投資顧問会社が運営しています。
昨年にはシンプレクス不動産投資顧問がオルタナティブ投資専門の投資顧問会社Angelo, Gordon & Coと共同で、
青山ベルコモンズを取得するアレンジメントを実施しており、閉館後は大規模な立て直しはせず、オフィスビルとして展開していく予定だそうです。
利用者の声
などなど、惜しむ声もありますが、一方ではこんな声も。
・・・時代の移り変わりでしょうか。
少し、さみしい気がしますね。
最近では、めずらしくなった独特の建築構造のおしゃれなファッションビルです。
閉店する前に、ぜひ、一度、遊びにいってはいかがでしょうか。
青山ベルコモンズ閉館してまうんかぁ~
一度行ってみたいな・・・
まだ間に合うか!