冬になって、空気が澄んで、夜空を見上げると星がとてもきれいに見えるようになりました。
「北斗七星」は、ご存知ですよね。
きれいな7つの星が、夜空に輝いているのを見たことがある方も多いですよね。
ところで、この北斗七星、「春の星」と分類されているのですが、ご存知でしたか。
北の夜空に輝く7つの星について、ちょっと調べてみました。
北斗七星を構成する7つの恒星
北斗七星は、
ひしゃく型
(実は、フライパンやおなべに近いのです)
の星の羅列です。
この7つの星は、おおぐま座という星座の、ちょうど腰から尻尾を構成しています。
呼び方としては、
- 北斗
- 北斗星
- 七つの星
- 七曜の星
なんて言うものもあります。
北斗の斗は、柄杓(ひしゃく)の形を意味しているんだそうです。
日本では、四三の星とか七剣星という呼び方もします。
3等星であるδ星メグレズを除く6星は全て2等星です。
このため春の星空で目立ちやすく、世界各地で様々な神話が作られています。
北斗七星を構成する星はこちらです。
- ドゥーベ(α Ursae Majoris、α UMa)(貪狼)
- メラク(β Ursae Majoris、β UMa)(巨門)
- フェクダ(γ Ursae Majoris、γ UMa)(禄存)
- メグレズ(δ Ursae Majoris、δ UMa)(文曲)
- アリオト(ε Ursae Majoris、ε UMa)(廉貞)
- ミザール(ζ Ursae Majoris、ζ UMa)(武曲)
- ベネトナシュ(η Ursae Majoris、η UMa)(破軍) 別名アルカイド
北斗の柄の端から2番目にある星ミザールには、伴星アルコル(中国名:輔星)が存在しています。
アルコルとミザールは実際には、3光年ほど離れていますが、見かけ上の二重星と考えられています。
そして、連星であるとしたら、公転周期は
75年以上
になります。
α星とβ星を結んだ線をα星側に5倍ほど延長すると北極星(ポラリス)に突き当たります。
このために真北の方角を探すために、目印として使われることが多いのです。
δ星からη星までの弓なりのカーブをそのままずっとのばしていくと、うしかい座の1等星アルクトゥルスに行き当たり、さらに延ばすとおとめ座の1等星スピカに届きます。
この星の並びを
春の大曲線
と呼ぶんですよ。
北斗七星の世界の言い伝え
北斗七星は、世界中で、柄杓や、スプーンなどにたとえられてきました。
そして、かなりの数の言い伝えの中で、北斗七星は南斗六星と対をなす存在としてとらえられているのです。
アラビア地方では、北斗七星を棺桶とそれを引く3人の泣き女だと言われているんですよ。
韓国では北斗のα星からδ星までをいびつにゆがんだ家とみたてています。
そして、
ε星はそれを建てた大工
ζ星は大工を怒って追いかける家の息子
アルコルは息子の振り上げた斧
η星はあわててそれを止めようと追いかける父親
なんだというなんとも騒々しいユニークな民話があります。
北斗七星はおおぐま座の一部なんですが、北米の先住民たちは北斗七星そのものが森の精によって空に放り投げられた熊であると考えていました。
尻尾が長いのは、森の精が尻尾をつかんで振り回したため伸びてしまったからと言われているんですよ。
また、熊は桝部分の4星で、柄の3星とうしかい座の星々はそれを追う鳥の猟師という伝承もありました。
中国では天帝の乗り物と見立てたり、北斗七星を司る北斗星君という神がいる斗考えられたり、他にも、北斗七星の各々の星々に伝説が存在しています。
有名な水滸伝にも、伝承が記されています。
ちょっと、おもしろい言い伝えには、ミザールの伴星アルコルは比較的明度が低く見えづらいため、視力検査に用いられるなどして
見えないと死ぬ
などと言われて、さまざまな伝説が生まれたんだそうですよ。
人間の想像力って、おもしろいですよね。
それでも、星を観ることによって、政などの吉凶を占ったりしていたので、おもしろがってばかりはいられないんですけどね!
北斗七星って、冬の星じゃないの?
はい、北斗七星は、春の星なんです。
星々の中には「周極星」と呼ばれるグループが存在しています。
地球上の位置によって違いがあるのですが、日本では北斗七星を含む北極星周辺の星がこれにあたるのです。
実は、北天に位置する北斗七星やおおぐま座などの星座は、時間帯や季節にかかわらずずっと地平線の上にあるのですよ。
本当は、一年中見ることができるのです。
なので
「いつの星座」という概念はないんです。
それに対してオリオン座は地平線に沈むことがあり、見やすい季節が存在するんです。
ですが、北斗七星が春の星座だと言われる訳が実はあるんですよね。
1年中見ることができる北斗七星なのですが、人が星を観測する時間帯(18時~24時頃)には春夏は高い空に見えるのですが、秋冬は地平線付近というなかなか見づらい位置にあり、あまりよく見えないのです。
そんなことから、北斗七星は「春や夏の星座」として分類されることが多いんだそうですよ。
まとめると、南の空は、地球の自転や公転の影響によって、季節ごとに違った星座を見ことが出来ます。
なので、星座が見える位置は、時間や季節とともに移り変わるんです。
ただ、北の空の星座は、一年中見えているものが多いということです。
そうそう、その特性を利用して、北極星は、方角を知る手がかりとして、旅をする人々や、船に乗って海に出る人々に利用されていたんですよ。
ちなみに、北斗七星、おおぐま座、北極星と見つけることができたら、ついでにこぐま座も発見しちゃいましょう。
北極星は、こぐま座の一部ですから、見つけるのは簡単ですよ!
空気の澄んだ、冬のうつくしい空。
たまには星を見上げて、その計り知れない広さとロマンに浸ってみてはいかがでしょう。
わざわざ、でなくていいんですよ。
彼女とのデートの帰り道に手をつないで・・・
なんていうのも、この季節にはぴったりかもしれませんね♪
北斗七星は、いつでも見れるんやね!
まさケロンもオリオン座と一緒で冬の星座やと思っとったわ。
今夜探してみよぉ~っと♪