ダイエット 餅・餅つき

お餅ダイエット!?餅は太るのと違う?栄養学から考えるお餅

Written by すずき大和

日本人が1年で一番お餅を食べるのは正月シーズンです。

だからこそ・・・正月休みの間の体重の増加が気になる人、たくさんいますね。

お餅はカロリー高いのに、美味しいからついつい食べすぎてしまいがち。

ダイエット中の人たちにとって、正月は鬼門!お餅は大敵!!

だと思っていたら、

「お餅ダイエット」

と、いうのが、密かに人気なんだそうです。ん?何それ!?



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栄養学から見たお餅

お餅の食感を作っているでんぷん質

糯米(もち米)とは、ご飯として食べている白米(うるち米)と比べて、粘り気の強いお米の総称です。栄養学的に見ると、含まれる栄養素の割合は、どちらもほとんど差がありません。

餅もご飯も、重さのほとんどは炭水化物(でんぷん)と水です。

モチモチ感のもとは、「アミロペクチン」と呼ばれるでんぷん質です。水を加えて加熱することで、もっちりとした粘りを出します。

日本の一般的なうるち米は、でんぷん質の8割くらいがアミロペクチンです。もち米の場合、これがほぼ100%アミロペクチンとなっているため、より粘性が高くなります。

もち米で作る赤飯やおこわは独特のコシのあるもっちり感があります。蒸したもち米をついて餅にすると、さらに強い粘りが出て、あの餅独特の食感となります。

消化が良いのに、腹持ちもいい、滋養食

アミロペクチンは大変消化がいいでんぷん質で、効率よくブドウ糖(からだを動かすエネルギー)に変わります。が、餅の場合、粘りの強さが酵素による分解を邪魔するので、消化吸収のスピードについては、ご飯やパンよりゆっくり進みます。

血糖値の急激な上昇を避けるため、脳の活性化にはとてもいいエネルキー源です。急に血糖値が上がると、インスリンを大量に分泌するので、吸収の早い砂糖などは、逆に一度にたくさん摂ると低血糖状態に陥りやすいのです。

インスリンの過剰分泌を招くことなく、効率よいエネルギー源として吸収されるので、餅はからだを暖める効果が高く、冷え性の人には特にオススメの滋養強壮食品です。

中国では、白米と分けて、もち米は

「特別に栄養価が高い生薬」

として扱いました。

日本では、稲作信仰の影響もあり、餅は

「神様の力がこもっている食べ物」

といわれました。

カロリー高くても、ダイエットの味方

そんなにたくさん餅は食べない

滋養食のお餅は栄養価、というか熱量が高い食べ物です。

  • 切り餅1個(約50g)が120kcal
  • まる餅1個(約35g)が80kcal
  • ご飯茶碗1杯(約150g)が250kcal

なので、同じ重さで考えると、やはりお餅は相当にハイカロリーです。

お正月はお祝いムード満載で、他にもごちそうが並び、昼間からお酒も出て宴会のノリになっているため、ついついお餅を食べる個数も進んでしまうものです。やはりお餅はカロリーオーバーの一大原因といわれても否定できません。

が、日常の食生活のご飯をお餅に置き換えると・・・と考えてみてください。

ご飯1杯は150gありますが、お餅はご飯の代わりに150gも食べるでしょうか?

切り餅なら3個、まる餅なら4個ですよ。

普通におかずも食べて、食前酒もちょっと飲んでいたら、切り餅2個、まる餅3個で丁度いいくらいではありませんか?それ、カロリーベースだとご飯1杯と同じ量です。

実は、お餅は少ない量で満足できる炭水化物

お餅は、その粘りの強い食感のために、ご飯よりもたくさん咀嚼して(噛んで)から飲み込みます。この「たくさん噛む」ということによって、満腹感がより早く働くので、

“ご飯より少ない量で満足できてしまう”

という特性があります。

そして、消化吸収に時間がかかり、血糖値の上昇を緩やかにするということは、

“ご飯より腹持ちがいいので、間食を抑えることができる”

という効果を生みます。

つまり、

“日常のご飯をお餅に置き換えると、食べすぎや間食を無理なく減らすことができる”

ということです。

ダイエット中の食事に、お餅を取り入れよう

これが、「お餅ダイエット」のポイントです。

ストレスの多い現代人、普通の量の食事の食生活を送っているつもりでも、実はついつい食べすぎていることが多いのです。仕事中のお菓子しかり、夜中のつまみぐいしかり・・・。食事中も、ご飯の盛りをついつい多めにしたり、「ひとくちだけおかわり」なんてことは、なんとなく「まあ、これくらいいいか」と気軽にやっています。

が、「お餅2個」と決めておくと、それをもう1個増やすのは、少しハードルが高くなります。人によっては、更に「お餅1個」でも我慢できてしまうかもしれません。もち米には、ブドウ糖をエネルギーに変えるのに必要なビタミンB1の一種のパントテン酸や、日本人が不足しがちな亜鉛、マンガン、モリブデンなども、微量ながら含まれています。

お餅は、パンやパスタのように他の脂肪分や糖分をプラスさせなくても美味しく食べられます。

総合的に考えると、お餅はダイエット中の主食として、大変好都合な炭水化物であるといえます。そのことに気づき、日常の食事にお餅を取り入れている人が、日本だけでなく、海外のセレブなどでも増えているのです。

あなたも試しに「お餅ダイエット」やってみます?

ただし、「お腹いっぱいでも美味しいものは食べすぎてしまう」というリスクは忘れずに。

お餅の美味しさに負けて、お正月のように食べすぎちゃうと、間違いなく太りますからね。

まさケロンのひとこと

たしかに、お餅ってちょっと食べるだけでけっこうな満足感あるよね。
ん~そうかぁこの手があったかー!!(ダイエット中だとは言えないしとりあえず驚いておこう)

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筆者情報

すずき大和

調べもの大好き、文章書くことも人に説明することも好きなので、どんな仕事についても、気付くと情報のコーディネイトをする立場の仕事が回ってきました。好奇心とおせっかい心と、元来の細かい所が気になると追求してしまう性格をフルに発揮して、いろいろなジャンルのコラムを書いています。