鼻から出るから、鼻血デス
血が出てるのに、なぜからかう?
血が出る、っていう状況はやっぱり普通のことではないですよね。
身体のどこかが切れてしまって、それが血管に達してしまっているから血が出る、出血する。これは一大事だと思います。すぐ病院に行くなりして、医者に見てもらう必要があるかもしれません。
でも、すべての人が慌てることがない「出血」をご存じですか?
それは「鼻血」です。
鼻血の場合、誰も「大丈夫か?」なんて心配してくれません。
「興奮したのか?」
「チョコレート、食べすぎたんじゃない」
などと、からかわれてしまいます。
なぜでしょう?
それは鼻血が、身近な存在だからではないでしょうか?
子どもの鼻血は心配ない?
子どものころは、よく鼻血が出ます。これはそれなりの理由があるようです。鼻血は主に、鼻の穴に比較的近い毛細血管が、傷ついたりして起きます。
この毛細血管は子供のころはまだ脆くて、傷つきがち。さらに子どもはよく鼻をほじったりしますよね。だから、大人に比べて鼻血が出やすいと考えられています。
ただ鼻血が出やすい反面、すぐ止まるという特徴もあります。
身体がまだ若いから、鼻血のようなアクシデントに素早く対応してくれるということなのでしょう。
血管の修復や、血が固まって出血を抑えるという動きが素早く機能します。
私もよく鼻血が出る子供でした。ある時、30分以上鼻血が止まらなくて、あと10分経っても変わらないようなら病院に連れて行こうということになったそうです。
けっきょく血は止まり、病院へは行きませんでしたが、長時間続く場合は、専門医に診てもらうことをお勧めします。
おとなの鼻血講座
大人の場合、危険度アップ?
大人の鼻血については、子供のときに比べると頻度ははるかに低いですが、年を重ねたから鼻血は出なくなるというものではありません。逆に体の不調や、場合によっては病気が原因の可能性もあります。
「どうせすぐ止まるだろう。ティッシュでも詰めとけ」
などと子供のときの感覚で対処したら大変なことになるかもしれません。
大人の鼻血を軽視してはいけない理由はいくつかあります。
まず、出血の場所。くりかえしますが、鼻血における主な出血場所は「鼻の穴に近い毛細血管」です。
もちろん血管は他にもあります。鼻の奥には、別の「太めの血管」があるのですが、大人、特に中高年は血管が脆弱になっていたり、高血圧が原因でここから出血することがあり得ます。
頻度が多かったり、なかなか止まらなかったりする場合も注意が必要です。子供のころはきちんと機能していた修復機能がうまく働いていない可能性が高いのですから、身体の不調のサインかもしれないのです。
不安をあおる意図は毛頭ありませんが、鼻血がきっかけで癌の早期発見につながったという例もあるようです。
頻繁におこる、長時間にわたる等、異常を感じたら「たかが鼻血」などと軽視せず、また自己判断で済ませようとしないで医師に相談しましょう。
正しい「止め方」は基本
大人になってからの鼻血の軽視は禁物ということをお伝えしているわけですが、だからといって
「うわぁ、鼻血が出た。病気の前触れかもしれない」
といたずらに慌てるのもどうかと思います。
そこで異常か、そうでないかを判断する方法のひとつとして「鼻血の止め方」を見ていきましょう。
- 椅子に座って、軽く下を向く。
- 小鼻(鼻の膨らんだ部分)を親指と人差し指で軽くつまむ。
※鼻の付け根をつまむ方が効果的とする専門家もいるようです。 - そのまま5〜10分、可能なら20分程度安静にする。
これで止まらなかったら、即異常というわけではありませんが、医師に診てもらうことも視野に入れた対応を考えたほうがよさそうです。
また鼻血といえば「ティッシュを詰める」ですが、ほとんどの専門家(医師)はあまり薦めていません。
交換する際に、せっかく固まった血が破れてしまったり、感染症の危険があるというのがその理由です。
こどもの頃は大丈夫だったのが大人になったら要注意ってのが厄介だね!気をつけよ!!