最近、日本でもずいぶんと浸透している、ボディアート、ボディペインティング。
アートイベントなどではおなじみですよね。
タトゥーは、ちょっと抵抗がある・・・
なんてかたも、1日から1週間ほどでペイントが落とせるボディアートを楽しんだことがあるかたも多いのではないのでしょうか。
確かに、夏の露出の多い時期の素肌に、ちょっと描かれているきれいなペイントは、人目もひきますし、きれいでセクシーですよね。
そんなボディペインティング。
最近、臨月の妊婦さんの間で話題になっているのをご存知ですか?
その名も「ベリーペイント」
妊婦さんのまあるいおなかに、赤ちゃんへの願いを込めたきれいな絵を描いて、うつくしく記念写真をとるというのが流行ってきているそうなんです。
確かに、今までも、臨月のその姿を記念にという思いから、ヌードをプロのカメラマンに依頼してとってもらうなんてことが話題になったりもしてきましたよね。
それだけ、おなかの中にいる赤ちゃんは、女性にとって愛しくて神聖でとても大切なものなのかもしれません。
最初にお話を聞いたときは、正直、困惑もしましたが、実際、「ベリーペイント」をされた方のお写真を拝見すると、ほんとうにきれい!
まあるいおおきなお腹に描かれた、やさしくて明るい絵が、まるで完璧なアートのようで、ちょっと感動しました。
「ベリーペイント」、ごいっしょにちょっと覗いてみませんか。
ベリーペイントとは
ベリーは、「お腹」
ペイントは、「描く」
そのままの意味ですね。
もともとの起源は、インドやモロッコ周辺では安全祈願として、妊婦さんのお腹にメンディ(ヘナ・タトゥー)をする風習なのだと伝えられています。
北アフリカや中東には、妊娠8カ月を過ぎた妊婦さんの足首やお腹に、ヘナを使って模様を描いたりする伝統的な習慣があるのだそうです。
この地域の主な宗教のイスラム教では、ヘナという植物にはバラカ(神の恩恵)がある、つまりとても神秘的な力があると考えられています。
そのため、ヘナを使って妊婦の身体に絵を描くことで、元気な子が産まれてくるよう願いを込められているのです。
邪悪なものに狙われやすいと言われている母体や胎児の魔除けとして、妊婦さんのお腹や産後のお腹にヘナで文様を描いたのです。
それが欧米諸国にも広まり、ヘナから、カラフルな絵の具にとってかわり、現在では何かと精神的に不安定になりやすいお腹の大きい時期を楽しく過ごすファッションや思い出のひとつとして人気になっています。
しかし、古代から、その意味はかわらず妊娠中のお腹に絵を描くことで、安産を祈願して健康な赤ちゃんをもたらすという願いがこめられているのです。
ベリーペイントって、どこでやってもらえるの?
現在、日本では、
一般社団法人日本ベリーペイント協会
というこのアートを促進することを目的とした団体が存在します。
こちらで学んだ「ベリーペイント」アーティストや、そのほか、ボディペインティングの専門家などがそれぞれ、サロンや出張、イベントなどさまざまな場所でペイントを行っています。
決まったサロンを持たず、HPなどで募集をしているアーティストも多数いらっしゃるので、調べてみるのもよいでしょうね。
しかしながら、そういうプロに頼むだけではなく、最近では、ご自分のパートナーや、姉妹などに描いてもらうなど、よりシンプルに祈りをこめたカタチも、増えているようなんですよ。
赤ちゃんが出来た喜びや、生まれてくる子の幸せへの祈りをパートナーや、肉親と共有する・・・
それも、とてもすてきなことだと思いますよね。
ベリーペイントの意味
「ベリーペイント」については、街中でも反応はさまざまですよね。
という意見もありますし
みたいなごもっともなご意見も。
ですが、こういうものが注目されるということ、流行るということ。
それだけ、お腹に子供を授かった女性が、お腹のなかの我が子を愛している証拠でもあるのだなと感じます。
そして、同時に、とても不安を抱えていらっしゃるのだということも。
お腹の子が、五体満足に、無事にうまれてくるのだろうか、と、言葉にならない大きな不安がつねにあるのだと思います。
妊婦さんは、常の状態と違う自分の身体にも同時に不安を持っています。
この「ベリーペイント」というのは、そういった彼女たちの、ひとつの
祈り
のカタチなのだと感じました。
それにしても、いろいろなことが、明るく開放的になってきているのだなと思います。
これも、また、ひとつの時代の形なのでしょうね。
ベリーペイントには、妊娠中の女性の願いがこめられとるんや。
妊娠中ってのは、誰しも不安になるもんやと思うわ。
せやけど、ベリーペイントのおかげでその不安が少しでも和らいだ人は結構おると思うで!