新年を迎え、この時期、書き初めの文字をテレビで見たりすることも多いですよね。
子供の頃、そういえば習字を習っていたな、なんて方も多いのではないでしょうか。
ちなみに厳密に言うと、習字と書道はすこし違います。
簡単にいうと、習字は読んで文字のごとく、文字の書き方を習うところです。
そして書道は、習字の応用編みたいなものになります。
ただお手本の通りに文字を書くのではなく、個性がある文字を書くのが書道です。
芸術
見たいなものでしょうか。
なにやら、優秀な方になると
特待生
なんてものもあるのだそうですよ。
そもそもこの段位、そして「特待生」とは、どんな位置づけなんでしょう。
子供の「5段」と大人の「5段」、同じレベルなんでしょうか。
いまさらながらの疑問、習字の段位について調べてみました。
書道の段位って
実は、書道でいう段というのはそれぞれの団体内での位置づけのようなものなのです。
各団体によって、基準も段の付け方にも違いがあるんです。
具体的に団体の名前をいくつかあげると、日本習字や教育習字などのような団体が有名ですね。
たとえば、日本習字の場合は、独自の段以外でも生徒部と成人部といったものが存在しており、その二つでもそれぞれ段の基準が違ってきたりします。
こちらの団体は、中学生でも生徒部では8段まで取ることができて、そこまで行くと特待生となります。
これは、成人部と生徒部の統合のために、便宜上にもうけられた位置だといえるでしょう。
高校生以上が成人部の手本を取るよりも安く受けることができて、昇段すれば、生徒部8段から成人部の準初段となり、さらに初段になれば初等師範という小学生に教えられるという資格が取ることができるようになります。
そのまま、それ以上の段をとっていくことで、さらに上の資格も取ることも可能です。
つまり、書道の段位は、世間一般で共通の資格として通用するものではないのですね。
残念ながら、履歴書に書いて効力があるとは言えないのが現実なんです。
書道の実用資格
書道の実用資格も、あることはあるんですね。
文部科学省認定の硬筆・毛筆書写検定が、それです。
書道のそれぞれの団体の中で唯一、共通して認められる資格
それぞれの団体、それぞれの基準で動いている習字の世界ですが、一応、公的に認められていると思われる、唯一の「資格」が存在します。
それは、各団体の成人の部で取得できる
日本習字師範免許
です。
この資格は、日本習字教育財団が発行している技術指導力の証です。
習字教室を開こう!
習字教室を開くには、どんな資格が必要??
意外にも、
なにも必要がないんです。
ただ、自分で教室を開いて、見本を用意して、生徒をあつめればそれでOKなんですね。
そもそも、日本の伝統芸術・文化であるはずの習字には、他の日本のそれのように家元制度も、師匠から弟子への古くから脈々と継承されるピラミッド型の流派も存在しないのです。
ですので、戦国時代のごとく、名乗りを上げて自らを筆頭に団体を立ち上げ、教室を開き、機関誌を発行し、段や団体内でのコンクールなどを開催すれば、まかり通ってしまうのですね。
なんとも、まぁ、意外にもゆるい世界なんです。
特待生やて?ええ響きやなぁ~…
それにしても、習字教室を開くのに特別な資格はいらんかってんな。
まさケロンが小学校の時に通ってた習字教室の先生も特別な資格持ってなかったんか・・・