ギター始めました
衝撃的な一言
今回は音楽の話です。
筆者、ギターを買いました。趣味でギターでも弾こうかと思ったのです。
高校生の時にいちどギターを弾いてみたいという時期があったのですが、結局実現しませんでした。
人は夢が叶うまで、夢を追い続けるものなんですね? そろそろ人生の後半にさしかかろうという年齢になって、本気でギターを始めてみようと思い立ち、思い立ったらいてもいられなくなって、先日ギターを買いました。
全くの初心者なので、入門用の安価なエレキギターを入手しました。Amazonで9800円ぐらいで購入できる「初心者入門10点セット」的なやつです。
一応教則本とレッスンDVDが付属しているのですが、なにせ全くの素人ですから、自分がなにが分からないかも分からない状態。
で、こういうときは先生に教えてもらうのが一番と考えました。
筆者の友達でギターをたしなむ男性がいます。
中学時代からギターを引き始め、高校でバンド活動開始、プロにはなりませんでしたが、今もバンドを組んで楽しくやっているようです。
友人「ギターはいいぞ、ギターは」
友人は快く先生になることを引き受けてくれました。
友人曰く、ギターを弾くためには絶対にはずせない曲というものがあるそうで、先日友人宅に招かれて、たくさんの曲を聞かせてもらったのです。
友人「どうだ、参考になったか?」
筆者「こんなにレベルが高い演奏が出来るようになるのかな?」
友人「楽器なんて情熱と継続だよ」
筆者「そうか。ところでこの曲気に入ったんで、もっと聴きたいからCD貸して」
そう言ったとたん、友人の表情が変わりました。まるで信じられないものを見たという表情を見せたのです。
友人「CDなんて持ってないよ。これ、ダウンロードで買ったんだよ」
筆者は一瞬、友人がなにを言っているのか分かりませんでした。
筆者「なに言ってんだよ。これCD再生してんだろ?」
筆者は友人の部屋にあるコンポを指さしました。
筆者「スピーカーから音出てんじゃん」
友人「はあ? なに言ってんの、これCDプレーヤーじゃないよ」
友人が言うには、このコンポは音楽データを再生するシステムで、いま聴いているのは友人の携帯音楽プレーヤーに入っている曲だとのこと。
言われてみるとそのコンポには携帯音楽プレーヤーが装着されています。
さらに友人は
友人「ちょっとまてよ。お前さあ、いまだに盤買ってんの?」
盤とはCDのことらしいです。
筆者「あたりまえだろ。ふつうCD買うだろ」
友人「お前ヤバいよ。いまどき盤なんか買う奴いないだろ」
筆者「じゃあどうやって音楽聴くんだよ」
友人「だからダウンロードだよ、デジタル配信。いまCDなんてぜんぜん売れてないんだよ」
ここでようやく筆者も話が見えてきましたが、なんとなく悔しかったので、しらばっくれることにしました。
筆者「ダウンロードって違法だろ」
友人「アホか、金出して買うんだよ。手に入れる方法がダウンロードなんだよ」
そう言えば、友人の部屋には、まったくCDが見あたりません。アナログ盤のレコードはいくつかありますが、ほとんど使用することはないそうです。
友人「昔の名曲なんて、デジタル配信でほとんど手に入るよ。CDなんてプレーヤーに取り込んだら、用済みじゃん。邪魔になるだけだよ」
さらに追い打ちをかけるように、
友人「でも、いまどき盤はないだろう。もしかして握手券とか欲しくて買ってんじゃないだろうな」
お気に入りのアーティストの新曲はふつうCDで聴かない?
この友人の一言は筆者にとって衝撃的でした。もちろん筆者だって音楽の有料デジタル配信の存在ぐらい知っています。
でもそれって利用者はまだごく一部で、やっぱりCDを買って聴くというのが一般的なスタイルだと思いこんでいたんです。
どこにでもCDショップはありますし、結構利用者が多いように見受けられます。またAmazonなどの通販サイトのランキングでも、アイドルのCDが上位を占めています。
「新曲を先行デジタル配信」という話はよく聞きますが、これを利用するのはCD発売日より前に新曲を聴きたいという、どちらかといえば一部のファンに向けたサービスだと思っていました。
お気に入りのアーティストの新曲が出たら、
「おっ、早速ダウンロードするか」
ではなく
「CD買うか」
という反応のほうがまだまだ一般的だと思っていたのです。
CDは売れていない
じわじわと減少している。
CDは売れていないのでしょうか?
調べてみると、劇的に減ってはいないものの、じわじわと減少している傾向にあるようです。
日本ではまだそれほど顕著ではありませんが、欧米ではものすごいスピードでCDよりもデジタル配信を利用したダウンロードへと移行しつつあるようです。
CDの売り上げが減少しつつある証拠として、最近のCDには様々な特典がつけられているということが挙げられます。
握手券もそのひとつです。また初回限定と銘打って、PVを収録したDVDとセットで販売されることも珍しくなくなってきました。
曲を提供するという面でダウンロード販売に押され気味なため、様々な特典をつけて巻き返しをはかるという意図なのでしょう。
CDという形式にこだわる理由
ダウンロードは実体がないのでは
筆者は音楽のダウンロード販売を利用したことがありません。
パソコンのソフトはダウンロード販売を利用した経験があります。
その時の感想ですが、何とも味気なく感じました。ふつうなら、パッケージを開けて媒体を使ってインストールするという手順をとりますが、このパッケージを開ける、という行為がダウンロード販売では省略されてしまいます。
音楽CDに話を戻しますが、このパッケージという実体を伴うものの存在って結構、大きい気がするんですね。
ジャケットのデザインとか、歌詞カードなどが醸し出す「CD買ったぞ」という実感が、ダウンロード販売にはない。
結果的にはCDから携帯音楽プレーヤーなどに曲を落とさなければ聴くことはできませんから、いま説明したような実感なんて不要と言われればそれまでです。でも何となく味気ない気がするんですよ。
CDをショップで見つけて、レジまで持って行き、会計をすまして手渡される。
「買った」
って強く実感できるんですね。
そして開封するときのわくわく感も大切なものだと思うんです。
筆者はデジタル・ネイティヴではないから、こんなこだわりがあるのかもしれませんが、それでもやっぱり「盤」にこだわりたいと思うんです。
ダウンロードも便利だから使ってるけど、特にお気に入りのものとかはCD買ってるな~。便利~!と思いつつも実体を伴うものが欲しくなるときってあるよね。特に「わくわく感」は大事だと思うよ!