クリスマスツリーの起源に迫る
街はクリスマス一色
早いもので、すでに季節はクリスマスです。街中のいたるところで、イルミネーションやクリスマスツリーを見かけるようになりました。自宅にツリーを飾っている人も多いのではないでしょうか?
筆者が子供のころにもクリスマスを祝う習慣はすでに広まっていましたが、ここまで全国的なイベントではありませんでした。それでも各家庭でクリスマスツリーを飾っていた記憶があります。
クリスマスといえば今ではイルミネーションを連想する人のほうが多いかもしれませんが、やっぱり基本はクリスマスツリーではないかと思います。
そこで今回は、「クリスマスツリーの起源」について、調べてみました。実は、その起源には意外な事実が隠されていたのです。
クリスマスツリーはこうして誕生した
そもそもクリスマスとは?
そもそもクリスマスとはどんな日か、みなさんご存知でしょうか?
ざっくり説明するとイエス・キリストの誕生日にあたります。イエスの誕生を祝う、キリスト教のお祭りの日なのです。
実はキリスト教とは無関係
イエス・キリストの誕生日の象徴ともいえるクリスマスツリー。ということはイエスの象徴としてもみの木を飾るようになったと予想できそうですが、実は全くの正反対。
もともとはキリスト教とは何の関係もない、「原住民の信仰の対象」がツリーのルーツなのです。
原住民の樹木信仰
そのむかし、北ヨーロッパの原住民の一部は樹木を信仰していました。木には妖精が宿っているという考え方だったのです。日本でも、山や木には神様が宿っているという信仰があったようですが、それと似ていますね。
この樹木信仰は、キリスト教の教えを広めるための大きな壁となっていました。原住民たちはイエス・キリストの教えを信じようとしません。彼らにとっては「樹木」に祈りを捧げることのほうが重要だったのです。
「かしの木」から「もみの木」へ
原住民たちが崇拝していたのは「かしの木」でした。真冬であっても枯れることのない「かしの木」は彼らにとっては永遠の命を感じさせるものだったのかもしれません。
キリスト教はこの部分に注目しました。そして採用されたのが「もみの木」だったのです。
三角形のシルエットをもつ「もみの木」はキリスト教の基本となる「三位一体」を象徴するにふさわしい樹木でした。
キリスト教は原住民たちにこう説きました。
このように教えを説くことにより、次第に原住民たちもキリスト教を理解するようになったとのこと。
飾るのは妖精が出ていかないようにするため
こうして原住民のあいだにキリスト教が広がっていったのです。イエス・キリストの教えを尊ぶようになった原住民は、妖精(精霊)がもみの木から出ていかないように、飾り立てるようになりました。
この風習がいまに受け継がれたものが「クリスマスツリー」なのです。
クリスマスツリーの起源には諸説あります。今回ご紹介したものはその中のひとつにすぎませんが、なんとなく説得力があると感じたのは筆者だけでしょうか。
起源を知ることで、改めてクリスマスツリーを眺めてみるのも楽しいかもしれませんね。
かしの木って「森の王様」って感じで好きだな〜。もみの木は見るとなんか飾りたくなる。