子どもの保育園が決まって、やっと職場に復帰できる、もしくは就職活動ができる!女性が社会復帰する際の一番のハードルを突破してホッとする瞬間ですよね。
共働き夫婦の不安要素、ナンバーワンは…
子供の突然の病気!
しかし、安心して働き始めたころ。朝出勤しようとしたら子供が熱を出している!せきもしている!近所にご両親が住んでいれば預けることができるかもしれません。でも、近くに頼れる家族、親戚は居ないし、夫も自分も会社で休むこともできない!そんなとき、どうすればいいでしょう。
しわ寄せは女性に。
こういうとき、だいたい無理して休むのは女性の方です。でも、小さい子供が居るから時短勤務にしてもらっていたり、ついこの間、急な発熱で早退したばかりだったり。同僚の中ではあからさまに嫌な顔をする人たちも居る。職場はどんどん居づらくなって、結果、自分のキャリアを諦めて退職したり、パートに変わってしまったりする女性が多いのが現状です。
働くママの味方病児保育
そんな時、強い味方になってくれるのが病児保育です。スマホでもパソコンでもどちらでも構わないので、
「病児保育」
と入力して検索してみましょう。思っていた以上に近所に病児保育施設があるのがわかるはずです。
病児保育とは?
正確には、「病児・病後児保育」といいます。ここではわかりやすく病児保育と表記します。
病児・病後児保育とは、児童が病中または病気の回復期にあって集団保育が困難な期間、保育所・医療機関等に付設された専用スペース等において保育及び看護ケアを行うという保育サービスです。(東京都福祉保健局HPより)
どんどん増えてきている病児保育施設
自治体が運営するものから、病院、保育園、民間非営利団体(NPO)など、運営母体はさまざまです。ユニークだな、と思ったのは「京大病児保育室」です。ご存じのとおり、東大と並んで日本の最高学府の一つ、京大の中には病児保育室があります。
「京都大学男女共同参画推進センター病児保育室」(以下、京大病児保育室と呼びます)は、京都大学教職員・学生の子どもが、病中・病後のため幼稚園・保育園・学校へ登園・登校できない時、親が仕事や研究を休むことなく、子どもの保育ができる環境を提供する施設です。(中略)(なお、京大病児保育室は、平成18年度から20年度科学技術振興調整費「女性研究者の包括的支援-京都大学モデル-」の事業の一環として設置されています)。
(京都大学男女共同参加推進センターHPより)
働く女性や研究者を尊重してくれる、素晴らしい試みだと思います。
でも、病気の子供を預けるのは心配…
このような施設があっても、やはり母親としてはいろいろと心配な点がいくつがあります。
- 利用料金はどれくらい?
- 他の病気の子供も居るので感染の心配
- そうまでして働きたいのかという風評
などです。
1. 利用料金はどれくらい?
料金形態はさまざまです。個人経営の病院や保育園の病児保育施設は入会金があったり、利用頻度によって月会費が変わってきたりします。金額に尻込みしてしまうかもしれませんが、自治体から補助金が出ますし、シングルマザーは半額などの特別措置もあります。
自治体の補助はありがたいですね。施設に預けず、シッターを頼んだときも補助金が出る自治体もありますので、要チェックです。
2. 他の病気の子供も居るので感染の心配
病児専用の施設ですから、当然他の病児たちも居ます。そこで別の病気に感染したら…と心配ですよね。これに対する解決策は、まず、預ける前に施設を見学させてもらいましょう。その際に感染予防にどのように配慮しているのか、スタッフの方に尋ねてみるとよいでしょう。
3. そうまでして働きたいのかという風評
年配の人たちの中では病気の子供を預けてまで働きたいの?と、心ないことを言う人もいるかもしれません。それが両親や親戚だとつらいですね。でも、働きたいというあなたの意思とキャリアも、どうぞ大切にしてください。
また、こういった施設を積極的に利用し、普及するにつれてそういった風評は少しずつ減っていくと思います。
仕事と育児を両立させるのは本当に大変なことです。子供を産んだら退職する女性はまだまだ多いですが、こういった柔軟性に富んだ保育施設と、行政のサービスをしっかり利用してがんばってください。
世のママさんパパさんは本当に尊敬してる。いつかは自分もなるんだろうか。