みりん梅酒とは?
「みりん梅酒」とは、自家製梅酒を作るときに、ホワイトリカーではなく、みりんにつけ込んだ梅酒のことです。幅広い世代に愛飲されている梅酒ですが、大きく分けて2種類、そこからさらに4種類に分けられます。
梅酒の種類その1:酒造メーカー、酒蔵などが作る梅酒
- 青梅、糖類、アルコールのみで作られた本格梅酒
- 青梅を発酵させて作った醸造(じょうぞう)梅酒
- 人工酸味料や香料などを使った合成梅酒
梅酒の種類その2:自家製の梅酒
- 青梅と氷砂糖、ホワイトリカーを漬け込んで作る自家製
みりん梅酒の場合、4番目の「青梅と氷砂糖、ホワイトリカーを漬け込んで作る自家製」に該当します。
おいしいみりん梅酒
このみりん梅酒ですが、ホワイトリカーで作るよりも、
芳香(ほうこう)で、
フルーティで、
とてもおいしいです。NHKの料理番組や、民放放送局のお昼の番組で作り方が紹介されました。
自家製みりん梅酒を作ると法律違反
おいしいと言われるみりん梅酒ですが、自家製で作ると法律違反になってしまいます。理由は、
「酒税法違反」
になるからです。
お酒を作るには、
- 酒類製造免許(しゅるいせいぞうめんきょ)
- 出荷するとき、酒税を納める
以上の2点が必要です。
つまり、自家製のお酒を作る事は「酒類に水以外の物を混ぜる」酒税法に違反します。
謝罪放送を行ったNHK
料理番組の代表ともいえる、NHKの料理番組「きょうの料理」で、みりん梅酒の作り方を紹介したところ、税務署から酒税法違反であると言う抗議が来ました。そこで、NHKでは、番組の放映中に、
「みりんで梅酒を作るのは法律違反です。」
という謝罪文をテロップで流しました。また、後日、謝罪放送も行われ、書店で販売されている「きょうの料理」のテキストにもおわびと訂正が掲載されました。
なぜ酒税法違反になったのか
みりんのアルコール濃度は10パーセントから15パーセントです。自家製梅酒の場合、アルコール濃度35パーセント以上のものを使うという条件で、例外的に認められています。また、穀類を入れると、それが発酵するため、アルコールを醸造したとされます。
みりん梅酒の場合、
- アルコール濃度の低いみりんを使った
- みりんの原料はもち米
この2点が酒税法に抵触しました。
アニメ女子おうちカフェ部♪
番組タイトルに、アニメと入っておりますがアニメ番組ではありません。深夜の女性向けのアニメの放送枠の中の、実写番組です。
タイトルにおうちカフェとあるように、番組内で料理を作り、ゲストに提供していました。問題の放映回でも、番組内でみりん梅酒を作り、ゲストに飲んでもらったことが営利目的とみなされました。この番組も、後日、内容を修正したものが放映されました。
お金をとってないのに営利目的?
「きょうの料理」と同じように、みりんを使った時点で違反です。さらに、番組内で、ゲストにみりん梅酒を出したことが、「自分が、あるいは家族が楽しむ目的以外で梅酒を作ったこと」が違反とみなされました。あくまでも、個人で楽しむ範囲で、ということですね。
ちちんぷいぷい
こちらは、関西圏ではおなじみのお昼のバラエティー番組です。番組内ではみりんを使わず、日本酒で作っていたのですが、出来上がった梅酒をゲストに飲んでもらうシーンが生放送されました。これは、上記の「アニメ女子おうちカフェ部」と同じ理由で、営利目的と取られました。後日、番組内で謝罪放送がされました。
どうすればみりん梅酒が飲めるの?
仮にアルコール度が35度以上のみりんがあったとしましょう。ですが、みりんはもち米が原材料のため、自家製梅酒に使うことはできません。
→みりんで作った梅酒を販売している酒造メーカーや酒蔵から購入しましょう。
また、アルコール度数35度以上のお酒で自家製梅酒を作るもう一つの理由は、35度以下のものを使うと、「腐って、カビが生えることもあるから」です。見つからないからと軽い気持ちで、自家製みりん梅酒を作らないようにしましょう。
アルコール濃度35パーセント以上のものなら認められてるんだもんね。みりんがダメなのは、素人だと危険!っていうのもあるのかな~。