ビジネスマナー

「インフルエンザですが、欠勤扱いがイヤなので出社しました」は違法?

Written by 言祝(kotoho)

予防してますか?

インフルエンザはしっかり休んで、早く治そう。

普段は、多少の熱程度なら、頑張って出社する人も、インフルエンザに罹ってしまったとなると完治するまで、出社は控えるものです。インフルエンザはただの風邪とは違って、「他の人にうつしてしまうという危険性」があります。もちろん、高熱、下痢、吐き気などの症状が出るために、仮に出社したところで全く仕事にならないという側面もありますよね。

予防に努めることは必要ではありますが、もしインフルエンザに罹ってしまったら、休養を取って完治させる、治すことを最優先させることは、いわば一種のマナーで、長期にわたって休むことになったとしても、仕方ないことであるし、同僚も文句を言ったりしないはず。そんなことは気にしないで、しっかり完治させて遅れた分の仕事を頑張って取り戻す、ほとんどの社会人が実行していることだと思います。



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法律で定められているのか?

さて、

「インフルエンザに罹ったら、治療に専念し、その間は仕事を休む」

というルールは法律で決まっているのでしょうか?

法で定められているので、無理に出社することもできないし、また出社を無理強いすることもできないということなのでしょうか?

まず、学校の場合を見ていきましょう。

インフルエンザは「学校保健安全法」に定められている「感染症」です。そのため、幼稚園、小学校、中学校、高等学校、大学および高等専門学校に通っている学生がインフルエンザに感染したことが分かった場合、休まなくてはならないのです。

学校保健安全法(昭和三十三年四月十日法律第五十六号)

対して、社会人については「学校保健安全法」のような法律は定められていません。ですから理屈では

「インフルエンザになってしまいましたが、休むと仕事が遅れてしまい、他の人に迷惑がかかるので出社しました」

「インフルエンザ大丈夫かい? もし動けるようなら会社に来てくれると助かるのだが…」

というようなことが成り立ってしまうといえなくもないのです。

ですが、実際には「就業規則」などによってルール化されていることが一般的です。

「就業規則」などによって定められた事項は各企業によって差があります。本人が発症した場合は当然ですが、家族が発症しても感染予防の観点から出社を見合わせるよう定めているケースもあるようです。さらには出社停止期間中は「欠勤」扱いになるのか「有給」扱いになるのかなども定めているケースも見られます。いざというときのために一度「就業規則」を確認しておくと良いでしょう。

もし新型インフルエンザに感染したとしたら…

インフルエンザは二種類ある

社会人については法律で定められていない「発症時の出社停止」ですが、実は例外があります。感染したインフルエンザの種類によっては法に従わなければならないことがあり得るのです。

インフルエンザには二つの種類があります。

  • 「新型インフルエンザ」
  • 「季節性インフルエンザ」

です。

「新型インフルエンザ」は文字通り、未知のウイルスによる発症を意味します。インフルエンザに関しては、よく「○○型」などという言い方を耳にしますが、この「○○型」というのが既に確認されているウイルスで、これが「季節性インフルエンザ」のことです。

「新型インフルエンザ」の場合は「感染症法で「就業制限」が定められているので、企業側が「就業停止」を指示することができるのです。

これまでいろいろと解説してきましたが、法律で定められている、いないにかかわらず、会社なり学校なりを休んで、治すことを最優先させるべきだということは言うまでもありません。もちろん自分が休むことによって、他の人たちに負担をかけてしまう場合もあることでしょう。でもそれはお互い様。しっかりと治して、元気になったらまた頑張ればいいのです。

まさケロンのひとこと

病院には意地でも行かない!っていう人もいると思うんだけど、感染症法の就業制限とかがある以上はちゃんと病院で診断してもらわなきゃ。なっちゃったもんはしょうがない!ポジティブにいこう!

masakeron-love


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筆者情報

言祝(kotoho)

映画オタク。日課は読書。最近は料理にハマっています。座右の銘は「好奇心を失ったら、そこで終わり」