東京チカラめし店舗縮小
焼き牛丼がヒット
東京チカラめしという外食チェーンがあります。
牛丼メインのチェーンとしては新興勢力。
少し前までは新規店舗のオープンラッシュが続いていましたから利用したことがある人も多いのではないでしょうか。
東京チカラめしのメイン商品は
焼き牛丼
牛肉はやっぱり焼くのが一番、という発想から商品化されたそうですよ。
これがなかなかの人気を博し、業績を伸ばした東京チカラめしは一時期全国に140店舗を展開する勢いを見せました。
大手の追撃
この快進撃を大手牛丼チェーン店が黙ってみているわけはありません。
松屋が「焼き牛めし」を導入、また老舗である吉野家も「牛焼肉丼」を打ち出して追い打ちをかけます。
値段もほぼ同等。
牛丼業界の大手が相次いで焼きメニューをスタートさせ戦いを挑んできたのです。
その結果、東京チカラめしの快進撃に陰りが見えてきます。
昨年秋ごろから売上が伸び悩み、店舗数が縮小。
昨年12月現在で98店舗と3桁を割る結果となってしまいました。
そこで原点に戻って反撃を開始します。
大手に焼き牛丼を真似された形となった東京チカラめしは従来の牛丼で巻き返しを図ります。
一部店舗でのテスト販売を経て全国展開しましたが残念なことに消費者の反応は芳しいものではありませんでした。
現在東京チカラめしは牛丼をメインとせず、定食メニューを主力としています。
牛丼メインではやっていけない?
円安による値上がり、消費税アップがネックとなる。
牛丼の販売を打ち切る。
この決断を下したのは東京チカラめしだけに限りません。
同じく外食チェーンである
なか卯
も従来の煮た牛丼の販売をやめ、代わりのメニューとして牛すき丼の販売を開始しました。
牛丼で戦う路線から撤退した形になっています。
牛丼といえばサラリーマンを中心に、安くてボリュームのあるメニューであり国民食といっても過言ではない地位を獲得している感があります。
何よりも低価格が大きな魅力のひとつでした。
ところがここへ来て牛丼業界は大きな岐路に立たされているのです。
牛丼メインからの方向転換は東京チカラめしやなか卯だけの問題ではなくなっているのです。
円安による原材料の値上がり、そして4月に控えた消費税アップが要因となり、大きな魅力だった低価格の維持が難しくなってきています。
「焼き牛丼」競争に打ち勝った大手牛丼チェーン店も例外ではありません。
牛丼メインではやっていけない
現在のところ大手は牛丼の値下げを避けて、牛すき鍋を展開しています。
これは牛丼メインではビジネスが成り立たなくなりつつあることを覗わせます。
今後の動向によっては牛丼の低価格をいかに維持していくかが大きな課題となり、牛丼低価格競争が展開することが予想されます。
大手といえど決して安泰ではないのです。
いまや日本を代表する庶民の味として定着した牛丼。
姿を消す日が来るかもしれないのは寂しいことです。
いっとき狂牛病で牛丼が食べれへん時期があったなぁ~
今回は、円安で牛丼が食べれへんくなるんかな?