年度末は引っ越しが増える時期です。
が、引っ越し祝いも増えるわけではありません。
引っ越し祝いとは、新たに自分の家を買って引っ越しする人に贈るものです。
この時季に多い引っ越しは、仕事の都合や進学に伴うものです。
新入学は「入学祝い」ですが、転勤は祝い事とは違います。
でも、転居していく人とのお別れ会で、何か記念の贈り物をしたいんですが・・・
という人もいますね。
別に、新居購入ではない引っ越しに金品を贈ってはいけない、ということはありません。
ただそれは引っ越し祝いとは言いません。
「餞別(せんべつ)」または「はなむけ」と言います。
うっかりすると失礼になること
火に関する贈り物はタブー
引っ越し祝いの場合は、火事につながるので、キャンドルや灰皿など火を連想するものはタブーです。
転居の場合の餞別でも同じように避けるほうが無難のようです。
火を使わない家電のストーブやトースターでも、「火」や「焼く」イメージにつながるので止めた方がいいです。
赤い色もダメです。
熨斗書きに気を付けましょう
餞別でも熨斗(のし)は紅白の水引きのものを選びます。
現金や商品券も祝儀袋を使います。
表書きは「御餞別」や「御贐」と書きます。
栄転や新入学の時は「お祝い」でも構いませんが、そうでない時に「お祝い」と書くと、「居なくなることがめでたい」意味になってしまいます。
上司へ送る場合「餞別」というのも何だかそぐわない感じなら、
御礼
にしましょう。
あまり早くあげすぎない
引っ越し祝い・新築祝いは、早めで構いませんが、餞別はあまり早々に贈らないようにしましょう。
転居を知ってすぐさま餞別を贈るのは、やはり
と言っている感じになります。
お別れ会があればその時に、個人的に渡すなら引越しの前日か当日にさりげなく渡しましょう。
もらっても実はあんまり嬉しくないもの
インテリアは希望を聞いてからのほうが無難
餞別にはお返しをしないのが普通なので、値段としては、お返しを気にしなくていい程度が無難です。
- 時計
- 観葉植物
- 玄関マット
- 花瓶
などは、値段的には手頃ですが、新居が今の所より広くなるかどうかはわからないですし、こういうものは好みがとても難しいので、案外もらっても邪魔になる場合が多いです。
前もってリクエストを聞けるほど親密な間柄の人ならば、希望を聞いてから贈るほうがいいです。
かさばる大きなものは、引っ越し先に直接送ってあげよう
前述の通り、餞別は前日や当日にあげることが多いので、引っ越し荷物をむげに増やしてしまわない気遣いは必要です。
手持ちで持って行けそうなくらいの大きさ・重さのほうが安心です。
もし家電などかさばるもののリクエストがあったら、引っ越した後に届くように発送するのもいいでしょう。
現金・商品券は個人的な餞別には向かない
新居購入の場合は、お金がたくさんかかりますし、お祝いの金額の相場もずっと高くなるので、現金でのお祝いもありです。
餞別は金額的にもたいしたものにはならないし、気持ちを表すことが一番の目的なので、現金だとちょっとドライな感じになってしまいます。
と、互いの関係を大事に思っていた気持ちを伝えるなら、センスのよい品物を選んであげるほうがいいでしょう。
ただし、身内や、職場の有志などでの合同の餞別の場合は、少し高めの金額になるので、現金や金券でも構いません。
今まで、お世話になったり、共によい思い出をつくってきてくれたことに感謝し、新天地の生活がうまくいきますように、という励ましと思いやりの気持ちを伝えることが一番大事です。
相手は、物よりもその心遣いが何より嬉しいのだ、ということを忘れずに、いいお別れをしてください。
引っ越し祝いを考えるのも結構たいへんやねんなぁ~
引っ越す人は、引っ越した先でお蕎麦配らなあかんで!