「受動ポップコーン」
ポップコーンのせいで映画が台無し
今年は映画の当たり年です。
夏休みシーズンに限定しても、人気シリーズの最新作や、話題になったコミックの実写映画版などの公開が控えており、映画ファンにとってはお金がいくらあっても足りません。
そんなわけで映画に関する情報をネット上でいろいろと閲覧していたのですが、ちょっと気になることがありました。
映画館でのポップコーンが迷惑か否かということが議論されていたのです。
きっかけは数カ月前に新聞の投書欄に掲載された
「受動ポップコーン 映画台無し」
というタイトルの投書だったそうです。
主張としては、
「音や匂いで映画に集中することができなかった。喫煙同様、ポップコーンについてルールを設けたらどうか」
という内容でした。
これに関してネット上で、
など様々な意見が交わされています。
関連記事を探して見たところ、
「映画館でポップコーンを食べていたら、隣の観客から注意された。すぐやめたが、上映終了後、『映画代を弁償しろ』と言われた」
というエピソードまでありました。
映画マニアの筆者としてはとても興味ある問題です。
映画にポップコーンはつきもの
きっかけとなった投書を書いた人物、「受動ポップコーン」とは面白い表現ですが、本当に上映中の映画館でポップコーンを食べることは迷惑なのでしょうか?
意外だったのは、
迷惑だと感じている人が、結構多かった
ということです。
映画館で売っているポップコーンは紙の容器に入っているので、食べるときは容器に手を突っ込むことになりますよね。
この時の摩擦音というか「かさかさ」という音が気になるという意見もありましたし、おせんべいと比べれば静かですが、やっぱり咀嚼しているときの「ぽりぽり」という音のせいで映画に集中できないという人もいました。
そして匂いが気になるから食べないで欲しい、という意見もありました。
映画館といえばポップコーンですが、筆者はいままでポップコーンは静かに食べることができるから、映画館で売っているのだと解釈していました。
ところが調べてみたところ、まったく違う理由であることが分かりました。
映画館でポップコーンを売ることを定番化させたのはアメリカです。
アメリカ人にとってポップコーンは遊園地などでは必ず売っているポピュラーな食べ物でした。
そのため映画館で販売することは自然な流れだったのです。
ポップコーンは利益率が高いうえ、材料がトウモロコシなので保管スペースも場所を取りません。
映画館の経営者にとってメリットが多かったのでしょう。
もうひとつ、面白い話があります。
昔のアメリカの観客は映画が面白くないと、スクリーンに物を投げつける習慣があったそうで、
ポップコーンであれば人に当っても被害が少ないから
という理由もあったのだとか。
ポップコーンの定番化は音ではなかったのです。
マナーを守るしかない
食べるタイミング
ポップコーン迷惑派の意見で多かったのが、
「アクションシーンならともかく、シリアスなドラマを見ていて感動的なシーンでポップコーンを食べるのは勘弁して欲しい」
というものです。
これは理解できます。シリアスなシーンや静かなシーンでは食べるのは控えたほうがいいのかもしれません。
迷惑派のなかには匂いが気になるという人もいます。
個人的にはポップコーンの匂いってまったく気にならない、むしろ、ポップコーンって匂いがするか? と感じるのですが、不快に思う人がいるのも事実です。
匂いについてはタイミングでは解決しません。
最近はキャラメル味や醤油バター味などのポップコーンも売っているので、これは映画館側の課題かもしれないですね。
マナーで補っていくしかない
ポップコーン賛成派の意見としては、
などがありました。
筆者が感じたのは、これは回答が出る問題ではないということです。
ましてや「ルールを設ける」など全く意味がありません。
賛成派も反対派も、映画館が公共の場であることをもう一度よく考えなければならないと思います。
映画を見る、という目的は同じですが、映画館には様々な人が集まります。
そんななかで映画を愉しむためには、それぞれがマナーを守らなければ成り立ちません。
「迷惑だ、ポップコーンを食べるな」
と言われれば
「だったら映画館に来るな」
ということになってしまいます。
まわりに配慮することを少しだけ意識しましょう。配慮はポップコーン反対派にも求められます。
「映画館で食べるポップコーンは最高だ」
という考えの人もいるのですから。
まさケロンは「映画館といえばポップコーン!これを食べなきゃ映画館にきた意味がない」ってくらい映画館で食べるポップコーンが大好きなんだけど、迷惑だと感じてる人もけっこういるんだね~。これからはまわりに配慮します!