昨今のハイボールブーム、そして昨年のNHKの朝ドラ「マッサン」の影響で、ウイスキーを飲みはじめる人が、急激に増えています。
しかしながら、特に、ビール感覚でハイボールを飲むことに慣れてしまったひとが、適当にウイスキーを頼むと、好みに合わないウイスキーを飲んでしまい、逆にウイスキー嫌いになってしまう例も多々あります。
また、ウイスキーの大人のイメージに惹かれて飲みたい人は、バーなどで、かっこよく銘柄を指定して飲みたいですよね。
「よく知らないので、適当に」
なんてのはカッコよくありません。
そこで今回は、ウイスキー通の間でも評価が高く、一方で飲みやすく、そして入門編ながらもスコッチの奥深さに触れられる銘柄として、ハイランドパークを紹介します。
ハイランドパークが初心者にオススメの理由
しっかりとした甘み
なぜハイランドパークが初心者にオススメなのでしょうか。
独特の香りのイメージが強いウイスキーのなかでも、
『舌全体で味わうことのできるしっかりとした甘みが特徴』だからです。
ウイスキーは特殊な味わいをもったものが多いため、そうしたものを最初に飲んでしまうと、ウイスキーを苦手になってしまう可能性があります。
しかし甘みというのは、多くの人間が快楽を感じる味のひとつです。そのため、入門編にぴったりなのです
後にひかないスモーキーフレーバー
NHKの朝ドラ「マッサン」でもありましたが、スコッチの味わい深さは、独特の煙臭さです。慣れてくると、新たな味覚の世界が開拓され、ウイスキーを飲むのが楽しくなってくるのですが、慣れない人には
「こんなの飲み物ではない!」
というのが正直なところ。
ハイランドパークもスモーキーフレーバーがしっかりしているのですが、じっくりと喉の奥で味わうような感じではなく、口に含んだ瞬間に広がったあとは、素直に消えてくれる爽やかな香りです。
そのためスモーキーフレーバーが苦手な人でも、最初の一口さえ突破してしまえば、後は慣れてしまうことができるのです。
ところで、確かにウイスキーのなかには、スモーキーフレーバーの少ない銘柄も多く、そうしたものを入門編として勧める方もおおいのですが、あえてスモーキーフレーバーがしっかりしているハイランドパークを今回ピックアップしています。
なぜなら、スモーキーフレーバーに最初に慣れておかないと、飲めるウイスキーの幅がいつまでも広がらないからです。
ハイランドパークについて知っておきたい豆知識
世界最北の蒸留所
ぶっちゃけた話、世界最北だからといって、そのことが顕著に感じられるわけではありません。しかし、今回は話のタネを提供するのが目的。
例えば、日本の北の地方の出身者と飲むときに、ハイランドパークを勧めてみてはどうでしょう。
「これは世界最北の蒸留所で作られていて、ウイスキーというのは気候風土に合ったものが作られるから、あなたにきっと合うと思うよ」
と一言いえば、勧めるキッカケになるでしょう。
シェリー樽のみを使って熟成
シェリー樽で熟成させた原酒を一部つかったウイスキーなら数多ありますが、シェリー樽のみのウイスキーは数えるほどしかありません。そのひとつが、ハイランドパークです。
シェリー樽をつかったウイスキーの特徴は、思わず何回も嗅いでしまうような、華やかな香りが特徴です。「華やかな香り」という表現は、ウイスキーの世界では共有されている表現ですので、ハイランドパークのどこが好きかと言われたら、
「抜群の華やかさですね」
と言えば、知ったかぶりで恥をかく可能性は低いでしょう。
ハイランドパークはとてもバランスの良いお酒である一方、スコッチのもつ主要な特徴が詰め込まれた銘柄でもあります。そのため、ウイスキーを飲み慣れてきたら、もう一度、ハイランドパークを飲み直してみてください。「こんなに様々な味が隠れていたのか!」と驚くはずですよ。
ウィスキーは一度ハマると抜け出せなくなる魅力があると思うんだけど、最初のハードルがなんだか高い気もするんだよね。一度諦めちゃった人も、ハイランドパークからまたはじめてみては!