地球から宇宙へ飛び出して、他の星々で暮らす・・・
古くからSFの世界で、たくさん描かれてきた夢物語でした。
私も、かなり読みました。
- 火星人の方法(アイザック・アシモフ)
- 火星の砂(アーサー・C・クラーク)
- 火星年代記(レイ・ブラッドベリ)
などなど。
不思議な世界に夢が膨らんだものです。
ところが、です。
この現代、ついに、その夢物語が、現実になろうとしているんですよね。
火星植民地プロジェクト
ご存知でしたか?
世界中から、移住希望者を募集して、現在、たくさんの応募が集まっているのだそうです。
驚くべき事ですね。
だいたい、火星って、人が生きていけるところなの?
とか、どんな場所なの、などなど、ちょっと調べてみました。
私とご一緒に、驚きの実態を覗いてみてくださいね。
「火星植民地プロジェクト」について
2025年からの火星移住計画「火星植民地プロジェクト」を掲げるオランダの民間非営利団体
「マーズワン財団」
が、世界中から希望者を募り、その中から該当者を選抜しました。
この中には、男女5人ずつの、計10人の日本人も含まれているんだそうです。
同財団は2013年4~8月に移住希望者を募集しました。
技術力や安全性を疑問視する声も当然、ありましたが、なんと世界中から20万2586人の応募があったんだそうです。
希望者が提出した1分間のビデオメッセージや書類などを審査して、107か国・地域から1058人を選びました。
火星の植民(かせいのしょくみん)については、具体的には人類が火星へ移住し、火星の環境の中で生活基盤を形成することが重点となります。数ある宇宙移民の構想の一つなんです。
数回の審査を経て、応募者の中から24~40人の候補者を絞り込み、火星生活やテレビ撮影に関する様々な挑戦が課せられるテストを受け、適正を判断されるのだそうです。
最終選考に残った候補者は、2015年から8年間に及ぶトレーニングに参加します。
最終的に選ばれた24人は、テレビ番組でトレーニングの様子を世界中に放送されることになります。
そして、さらに、最初に火星へ飛ぶ4人のメンバーについては、視聴者の投票によって選ばれるんだそうですよ。
最終的に選ばれた人たちは、4名から成る複数のチームに振り分けられて、2022年9月の旅立ちに向けて、少なくとも6チームが準備を進めることになるのだそうです。
ただし、火星に最初に旅立つチームは1つのみで、そのチームは民主的なやり方で決定されると、財団は発表しています。
最初の入植が上手くいけば、2年ごとにチームを派遣する予定もあるとされています。
選ばれた人々の今後
選抜された移住希望者は、出発前に少なくとも
8年間の訓練
を受けるのだそうです。
その内容は、作戦のシミュレーションや、移動が制限された環境での訓練、電子機器の修理方法の学習や、基本的で重要な診療技術を学ぶこと、などなどです。
マーズワン財団では、2016年から必要物資をロケットで火星に送る作業を始める計画であることを発表。
物資の中身は、予備の部品や、2台の惑星探査機、実際に移民が到着後に組み立てて基地にできる住居ユニットなどが含まれるのだそうです。
ただし、この移住計画、実は片道のみの道行き。
移住者は、火星に到着したら、地球に帰る計画はないのです。
移住者の選抜の条件
火星への移住者に求められる特性、条件は、こう発表されています。
を自身のなかに持ちうる者。
そして、「快活で、適応力があり、好奇心が強く、創造的で、機知に富んでいなければならない」とされています。
また、上限はありませんが、18歳以上というのも、必須条件です。
ある種、選ばれたエリート・・・、みたいなカンジですよね。
火星について
ところで、その問題の火星って、どんなところなんでしょう。
簡単にまとめてみました。
実は、地球のすぐ近くにある金星の方が、その質量や半径などの点では地球によく似た惑星だといわれているんです。
けれどサイズ的には地球よりかなり小さい火星の方が、移住の候補地として、注目を浴びています。
それには、こんな理由があります。
- 火星の季節は地球とよく似ているのだそう。ただし、火星の1年は地球の1.88年相当なので、各季節は2倍近い期間続くんだそうです。
- 火星は地球大気の0.7%にすぎない薄いものですが、大気を持っているんだそうです。多少なりとも太陽放射や宇宙線を和らげる働きをしてくれるんです。
- 火星の1日が地球の1日に非常に近いということ。ほぼ、1日が、24時間なんだそうです。
- 火星の表面積が、地球の陸地(地球表面積の29.2%)と比べてそれほど、大差がないこと。
それに加えて、NASAの21世紀初頭の観測から、火星に水が存在するという説が有力となりました。
地球型の生物が生息できる条件がある程度そろっているのではと言われているのです。
しかし、当然ながら、地球型生物にとって理想的な環境とは言えません。
- 表面重力は地球の1/3にすぎないため、身体にどんな影響が出るかがわかっていないという問題があります。
- 火星は極寒で、平均表面温度は-43℃で、最低温度は-140℃です。人が生きて行くには、厳しい環境です。
- 水の存在が有力視されてはいるものの、火星表面に液体の水の存在は確認されていないのです。
- 火星の気圧は、人間が与圧服無しで生存するには低過ぎます。そのために、火星表面に作る居住施設は宇宙船のように与圧式にする必要があるのです。
- 火星の大気はとても薄く、主成分は二酸化炭素です。
- 火星の磁気圏はとても弱いため、太陽風を防ぐのに十分ではありません。
まぁ、そのまま人間が火星に降り立ったとして、火星の薄い大気は真空同然、火星の表面ではわずか20秒で失神状態になり、わずか1分も生存できないと考えられています。
しかし火星の環境は、他の惑星に比べればはるかに住みやすい環境だと言われているのも事実です。
まとめ
とても注目され、好意的にとらえる人々も多いのも事実ですが、あまりにも、「壮大」なプロジェクトです。
現時点では、冷ややかな目で否定的に捉える方も多いのが現状です。
まぁ、地球上の人類の歴史を振り返ってみても、「移民」を目指して夢に向かった方々は、とても大変な思いをされてきた事実がたくさん残っています。
本国からも、見放され、その土地で孤立し、たくさんの方が命を落とす・・・なんてことも歴史の中で繰り返されるれっきとした事実です。
増して、「火星」は、人間が生きる最低条件すら整っていない、まったく未知の環境。
さらに、片道だけの、もう二度と地球に戻って来ることができないという選択。
とてもリスクの高いチャレンジです。
しかしながら、その苦難にあえて、とても多くの人がかけてみようと望みを託す現実は、実は、裏を返せば、現在の天変地異が繰り返される、
地球の現状に危機感を持っている人々が多いのだと言うことを表しているのだと思います。
これからの「地球」
これからの「人類」
今一度、思いを向ける必要がある時期に来ているのかもしれません。
まさケロンは、やっぱり生まれ育った地球の日本が一番やから火星には行きたくないなぁ~
でも、テクノロジーの発展と見ればめっちゃすごいことやん!