今年も
ゴールデンウィーク
がやってきました。
大きな企業は7連休や11連休などの処置をとっている所もありますが、中小の会社や公立学校は、カレンダーの赤い日と土曜日しか休みにならない所も多いですね。
それでも、2005年の法改正後、後半が4連休以上となる年が前より増えてちょっと嬉しい気分です。
日本の法定休日は祝日法で決められていますが、実に頻繁に改正案論議が行われています。
廃案になったものも実施されたものもありますが、最近では
山の日
制定に関するニュースが印象的でしょうか。
どんどん増えている日本の休日
世界でもトップレベルの法定休日数
労働時間の長さが指摘されることが多い日本ですが、実は法定休日は他の先進国と比べると実はどこよりも多い国なんです。
定められた祝日以外に、振り替え休日などを合わせると年間20日前後の休みがあります。
祝日法の制定は戦後の1948年ですが、その時からこんなに多かったわけではなく、度重なる法改正により、どんどん増えました。
日本の労働事情・経済事情と直結する休日
政治家が記念日や祝日を増やす法案が好きな理由は、いくつかあるのですが、経済対策上の理由がよく謳われます。
勤労者の休みが増えることにより、レジャー産業等での消費が増えるというものです。
欧米のように、有給休暇が年間日本の2、3倍以上ある国では、カレンダーに関係なく個々人が長期の休みを取っています。
が、日本は有給休暇どころか産休・育休すら取りづらい国です。
法定休日を増やして国全部が休まないと、長時間労働の悪名高い日本人はなかなか消費活動の時間を増やせないのです。
ゴールデンウィークを連休にするための策あれこれ
振替休日
祝日法制定当時、振り替え休日の制度はありませんでした。
が、特にゴールデンウィークは、飛び石連休でも経済効果が高まる時期だったので、日曜日と重なって一日休みが減ってしまう損失感は、市民にも企業にも強くありました。
経済成長が進んだ1973年、そんな損失感を回復するべく振替休日ができました。
これで、5月3日や5日が日曜日になると、飛び石ではない本当の連休になるようになりました。
国民の休日
そしてバブルが高まってきた1985年、ゴールデンウィークの連休化促進に燃えた政治家たちが考え付いたのが国民の休日制度でした。
5月4日を休日にし、曜日に関わらず毎年3連休にしようと、
を休みにする条文ができました。
振替休日の拡大
その後、2005年の改正で5月4日はみどりの日として正式に祝日になりました。
これは祝日が連続するという現象を生み、それまで月曜日に定めていた振替休日の規定をも改正することになりました。
5月3日や4日が日曜日の場合、振り替え休日は火曜日以降にはみ出すことになったのです。
改定の前後2003年と2008年が丁度4日が日曜日でした。
2003年は6(火)は平日でしたが、2008年は日本初の玉突き振替休日となりました。
「国民の休日」の今後の可能性
ハッピーマンデーと国民の休日の相乗効果
世界でも珍しい「国民の休日」という制度は、当初5月4日を休みにするために作りました。
が、その後1998年にハッピーマンデー制度を思いついた人たちは、敬老の日も第三月曜にすると、何年かに一度、敬老の日と秋分の日に挟まれた「国民の休日」が発生することに気付きます。
2001年にさっそく敬老の日も法改正しました。
2009年、初めて土曜から水曜の秋分の日まで5連休となる
シルバーウィーク
が生れたのです。
まだまだ増えるかもしれない国民の休日
今後も祝日と国民の休日が増える可能性はあります。
特にゴールデンウィーク拡大化を押す勢力は5月1日のメーデーを祝日にしようと目論んでいます。
もし祝日になれば、4月29日と5月3日に挟まれる30日と2日も国民の祝日になります。
つまり4月29日から5日5日(振替休日があれば6日)まで7ないし8連休になるわけです。
今の所
- 勤労感謝の日の立場がなくなる
- 金融機関に7連休されたら世の中大混乱
の反対論の方が強いため、法案提出には至っていませんが、将来全くないとも限らないのです。
知らないうちに法改正が進み、どんどん連休が増えていました。
歴史的記念日や昔からの文化行事やすごく偉い人の誕生日でもない、何を祝うのか外国人に聞かれてもうまく答えられない祝日がこんなにある国も珍しいのですが、日本の祝日法、どこまでいくのやら・・・・
海の日と山の日のつぎは森の日か?
空の日か?
祝日の多さはある意味日本の労働環境の縮図の一面ならば、政治家が向くべき方向は他にあるような気もします。
学生の頃は、祝日があると嬉しかったなぁ~
でも、今となっては祝日があると道路は混むし、生活リズムは狂うし・・・