自己紹介の時の定番といえば、自分の趣味です。日本人では「趣味は仕事です」と平気に言ってしまう人も以前は普通でしたが、それでは「つまらない人」と思われてしまう昨今。
学生の時には「サークル」というものがありました。なので、趣味がなくても自分を象徴する言葉を見つけられていたはず。ところが、いざ社会人になってみると、趣味がなくて自己紹介の時に困っている人は多いのではないでしょうか。
そんな人のために、特別な努力をすること無しに、自分の趣味を見つける自己救済策を今回提案します。ほんのちょっと考え方を変えるだけで、趣味はすぐに見つかりますよ。
無趣味な人は実はいない
「自分は無趣味です」
と、恥ずかしそうに自己紹介する社会人に、最近けっこう出会います。毎日のスピードが劇的に早くなっている昨今ならではの現象でしょう。みんな自分の趣味に気がついていないのです。
趣味の見つけ方を提案する前に、まず趣味とは何か私の考え方を述べたいと思います。
趣味とは
「義務から解放されたとき意識せずにやってしまうこと」
です。
例えば、私の場合、書くことは仕事でもありますが、趣味でもあります。ちょっと時間が空いたら、友だちにメールを送ったり、フェイスブックでつぶやいたりします。そのときに、「書かなくちゃ」という意識はありません。もっと言えば、「書きたい」と思う前に書いています。だから、私の趣味は書くことだと言っています。
自己観察すればなんでも趣味
この前の休日何をしていましたか?
「義務から解放されたとき意識せずにやってしまうこと」が趣味だという風に定義しました。それでは、自分の趣味はどうすれば見つかるのでしょうか。
簡単です。この前の休日をどのように過ごしたのか時系列で振り返ってみてください。
頭のなかで思い浮かべるだけで大丈夫です。ただし、「何時から何時まで○○をして」といったように時間を具体的にしてください。
無趣味な人の場合、
「あれ?○時から○時は何してたっけ?」
という空白の時間があるはずです。それが趣味の時間です。
空白の時間を見つけたら、ちょっと頑張って、本当は何をしていたのか思い出してください。
そうすれば、実は、
- 目
- 耳
- 口
- 鼻
- 手足
の5感のどれかをつかって何かをしているはずです。
毎週続けていることはどんなことでも誇って良い
空白の時間に何をしていたのか見つかったら、今度は、どれだけの頻度でソレをしているのか振り返ってください。実は毎日やっていたかもしれません。そこまでいかなくても毎週やっていたかもしれません。
継続というのはそれだけで誇っていいものなのです。
例えば、空白の時間は「寝ていた」とします。それも立派な趣味です。
- どこで寝ましたか?
- どんな体勢で寝ましたか?
- どんな夢か覚えていますか?
- 何時間寝ましたか?
- 寝起きはすっきりしていますか?
細かく自分に問いかけてみてください。例えば「寝ること」を趣味にする場合、先の問いに答えてみれば、趣味として誇れるものになります。
試しに答えてみましょう。
”あえてクーラーを切って窓を開けたリビングのソファで、せまいスペースにもかかわらず寝返りを上手に打ちながら、鯛焼きになって空を飛ぶ夢を見ていたら、3時間寝ていて、なんだか旅行に行ったような楽しさが残りました。”
といった感じです。
問いに答えればなぜ趣味になるのでしょう。それは、こだわりや個性が見えてくるからです。
- 「クーラーを切る」
- 「上手に寝返りを打てる」
- 「夢を覚えている」
- 「3時間は必ず熟睡できる」
- 「寝起きが良い」
といった部分は、その人ならではなのです。
自分の趣味をみつけるには考え方を変えるだけでOKということ、ご納得いただけましたでしょうか。趣味は、仕事と違って、自分のためにするものなので、自由にできます。だから、
「人生って自由だな。楽しいな」
と感じるきっかけをつくってくれます。多くの人が自分の趣味に気がついて、自由な人生を楽しむような世の中になったら、いいなと思っています。
人に誇れるものかどうかなんてどうでもいいじゃない、だって自分の趣味なんだから。