古生物・化石 未来創造

恐竜博に学べ。未来の人類に伝えるべき最大の「メッセージ」とは?

Written by 言祝(kotoho)

化石は夢を掻き立てる

恐竜、好きですか?

子どもたちが、様々な職業を体験することができるテーマパークがありますよね。

パイロットや看護師さん、警察官や消防士などになれるとあって、子どもだけでなく親にも人気があるそうです。最近では「ユーチューバー」の体験もできるパークがあるとのこと。時代を反映しているのだと思います。

筆者の子どものころは、プロ野球選手が人気ナンバーワンの職業だったと記憶しています。運動が苦手だった筆者は、当時恐竜に夢中になっていて、大人になったら「恐竜博士」になろうと思っていました。

結果的には全く違う職業で生計を立てていますが、いまでも恐竜は大好きで関連書籍を読んだり、恐竜が登場する映画を観たりしています。

特に「恐竜博」には必ず足を運びます。化石の展示をメインとするイベントなのですが、恐竜好きにとっては、いてもたってもいられなくなるぐらい素敵なひと時が過ごせるのです。

展示された化石を眺めていると時間がたつのを忘れてしまいます。その魅力はロマンの一言に尽きるのです。考えても見てください。

何千万年も前の生きものが時を超えて現在によみがえるんですよ。もちろん生きた状態ではなく、骨格です。むしろ骨格だからこそ、在りし日の堂々たる姿を想像して、気分はもう「ジュラシック・パーク」。

会場には子供も多いのですが、小学校低学年ぐらいの子が

「すげー、でっけえ、すげー」

とか叫びながら、ティラノサウルスの展示に駆け寄っていくのを見たりすると、

「そうだよね、すげーよね」

などと思わず童心に帰ってしまいます。



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時を超えたメッセージ

化石には貴重な研究対象としての側面もあります。研究者にとって、恐竜たちの生態を推測する大きなヒントを与えてくれるものなのです。

最近開催された恐竜博では、大型肉食恐竜の頭部、脳の部分に腫瘍と思われる痕が見つかり、説明とともにその部分の化石が展示され注目を集めていました。

まさに時を超えたメッセージ。この肉食恐竜も、何千万年という途方もない時間の果てに、自分の骨が掘り返されて、再び日の目を見るとは思ってもいなかったはず。

でも運命のいたずらか、あるいは選ばれし者だったのか「時を超えたメッセンジャー」として、現在の地球の支配者、人間のもとに復活したのでした。

なにを未来に伝えるか

メッセンジャーになったとしたら

もし、皆さんが恐竜のように、時を超えて再びこの世に復活できるとしたら、未来に何を伝えますか?

設定として、今から5000万年後、化石として発掘されるのですが、その時代には技術が進んで、化石を機械に入れると、生きていた時と同じ状態に復元できるようになっていたりして、文字通り、復活するわけです。5000万年の間に人類は大きく進化し、戦争などの争いもなく、なんと死まで克服して、栄華を誇っています。

そんな人類に伝えるべきメッセージって、いったい何なのでしょうか?

設定どおりの未来だったら、何というか、伝えることがないという気がします。

「戦争はしてはいけないよ」

と伝えても、もう克服しているわけだし、

「健康のために適度に運動をした方がいいよ」

なんて不老不死の人たちにアドバイスしても意味ないし…。こっちが伝えるよりも、逆に教わることのほうが多いみたいです。

どんなに時間がたっても変わらないもの

5000万年も経過していれば、何もかも異なっているわけで、先輩として振舞おうとするのは現実的ではないのかもしれませんね。

あまり構えないで、生きていた時に夢中になっていたことを話すほうが、面白いかもしれません。

筆者でいったら恐竜のこと、それに夢中になっていたこと、そして、その理由を聞かせてあげたい。本が好きだった人はお気に入りの本の内容を教えてあげたり、スポーツに夢中になっていた人はプレイする姿を見せてあげたりして。

そういうことをしていると、きっと時間がたつのがあっという間で、気がつくと日が暮れようとしている。夕陽が奇麗だったとしたら

「夕日はあの時代とまったく変わらないね」

と説明してあげる。きっとそういう言葉のほうが未来の人たちの印象に残るような気がします。

まさケロンのひとこと

そうだな~。ありふれた日常の輝きというものを共有できたらなって思うな。

masakeron-love


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筆者情報

言祝(kotoho)

映画オタク。日課は読書。最近は料理にハマっています。座右の銘は「好奇心を失ったら、そこで終わり」