首都圏のJR鉄道網の要となっている中央ステーション
「東京駅」
が、2014年12月20日で開業100周年を迎えます。
バブル崩壊後の不景気の中も、新たな新幹線の開通や駅舎の復興工事、駅前エリアの再開発などが徐々に進められ、都心の玄関口の街は昭和の頃の街並みとはガラッと変わったオシャレで機能的なビジネス&観光シティの顔になりました。
今年、既にこれまでにも100周年を記念した様々なイベントが、駅の施設やその周辺、関連施設やネット上で開催されています。
広大な駅構内には、飲食・雑貨・各種サービスなど様々な店舗が入り、戦火で一度消失した部分を完全復元した丸の内駅舎には、美術館やホテル・フィットネスクラブ・スパなどが内包されています。
コンコースでは時にコンサートが開催されることもあります。駅直結のオフィスビルもデパートも貸し会議室施設もあります。
もはや駅という機能に留まらず、大型複合施設のショッピングモールのようで、見て回るだけでも楽しい観光名所になっています。
そんな首都東京の話題のスポット東京駅には、毎日通勤通学等で利用する人たちにも見過ごされがちな、珍しい事物もたくさんあります。
普段電車で通過しているだけの人も、上京する用事がある時しか訪れない地方の人も、100周年記念イベントを楽しむために遊びに立ち寄る人たちも、話のネタとして楽しんでもらえそうなトリビアを集めてみました。
他にはあんまりないけど、東京駅にはあるもの
「分かりませんとは言いません」コンシェルジュのいる駅
ホテルにいるコンシェルジュのように、お客様のご相談事には何でもお応えしてくれる、ステーションコンシェルジュが常駐しています。
「銀の鈴」待ち合わせ広場で有名なエキナカ地下フロア(グランスタ)の一角にある、
「ステーションコンシェルジュ東京」
に一度立ち寄ってみましょう。便利な駅利用技なども聞くといろいろ教えてくれるそうです。
エキナカですが外貨両替できます
エキナカにこんなに魅力的なお店が居並んでいるというのに、飛行場からすぐに電車に乗っちゃったので、円の持ち合わせがないわ!という外国からの帰国者・訪問者の皆さん、ステーションコンシェルジュの並びに、外貨両替所もあります。
ドル・ユーロ、元などなど33通貨を取り扱っています。
東京駅には駅長さんが二人います
東京駅にはJRと東京メトロ丸ノ内線の駅があるので、駅長さん二人でもおかしくないでしょ。
・・・って違うんです。
JR東日本の東京駅長さんは、丸ノ内線も含めて委託され、一括で統治しています。
では、二人目の駅長は?というと、それは東海道新幹線の運営を担っている
JR東海の駅長さん
です。
新幹線はエリアをまたいで運営されているので、駅の場所の管轄と異なる運営の新幹線の駅(熱海、京都、博多などもそうです)には、駅長さんが二人いるのです。
時間潰しには、東京駅でしか見られないもの探してみよう
いろんな場所にあるいろんなお宝
とても歴史の重みを感じる貴重なモノなのに、とっても目立たない場所にあって気付かれにくいため、鉄道マニアの人には“秘宝”扱いされているのが
「新幹線記念碑」
です。
日本で初めて開通した東海道新幹線の開業3周年を記念して設置された碑には、
「この鉄道は日本国民の英知と努力によって完成された」
と刻まれています。
中央駅である東京駅には、他にも貴重な記念碑がいくつかあります。
記念碑以外でも、開業当時のホーム支柱、新幹線・東海道線・中央線・東北線等の起点を示すゼロキロポスト、重要文化財に指定されている丸の内駅舎内の内装彫刻、通路や広場などに見られるレリーフやオブジェもそれぞれ歴史が刻まれた、東京駅にしかない貴重な芸術品です。
これらが構内至る所で発見できます。
ミニチュア赤レンガ駅舎でドームくんを探せ
1階の丸の内中央改札と南改札の間、赤レンガ造りの駅舎の壁の前に、記念写真用の顔抜き看板などと並んで、丸の内駅舎の模型が飾られています。
段ボールや発泡スチロールなどで制作されたものらしいですが、なかなか細かいところまで精密に作られています。
この模型のどこかに、東京駅のゆるキャラ「ドームくん」が5つ隠れています。
それを探そう!という子ども向けのゲームになっています。
なんでも、4つまでは容易に見つかるのに、5つ目のドームくんは意外に見つけ辛くなっているそうです。
待ち合わせていたカップルなどもハマって夢中に探している光景が見られます。
ホームの数と番号が合ってないナゾ
デートしたくないしつこい相手とは11番線で待ち合わせ
東京駅の通路を歩いたことのある人なら気付いている方も多いと思いますが、丸の内出口側からホームの並びが番号順になっているのは10番線までで、なぜかその隣は
11番線ではなく20番線
になっています。
20、21、22、23番線と続き、その隣は14番線に戻り、そのまま19番線まで順番に並びます。
11~13番線は存在していません。
後からどんどん新しい路線が加わり、ホームを増やす必要があって増設・改修工事を重ねていくうちに、諸事情があって、そんな入り組んだ並びの不思議なホームになってしまったようです。
ひとつの駅なのに1・2・3・4番線は3ヶ所ある
更に、新路線や新規乗り入れの為にホームを増設するにあたり、地下ホームが2ヶ所できました。
総武線と横須賀線が繋がる「総武線ホーム」と浦安や幕張方面に繋がる「京葉線ホーム」です。
専用通路で繋がるこれらのホームには、それぞれまた1~4番線と番号がふられました。
結果、同じ駅なのに、旧来の1~4番線、総武線の1~4番線、京葉線の1~4番線、と、
“3つの同番号ホームが別々の場所に存在する”
というややこしい駅にもなっています。
旅行者への心遣いを感じるサービスあれこれ
空いているコインロッカー情報スマホで探せます
大き目の手荷物や貴重品を駅のロッカーに一時預けておく間に、買い物や所要を済ませたい人も大勢いるでしょう。
東京駅公式サイトのトップページにリンクされている「コインロッカーナビ」を利用すると、駅のどこにロッカーがあり、現在空きが何個あるかを一目でわかるように構内地図で示して教えてくれます。
赤レンガ駅舎の消印が押されるポスト
観光地などの郵便局が、よくその地域ならではの風景や建造物などを描いた絵入りの消印を押すサービスをやっています。
あのご当地消印のことを「風景印」と言います。1階丸の内中央改札隣にあるポストに投函された郵便物にはすべて、ドームまで復元された丸の内駅舎と駅前のJPビルが描いてある風景印が押されます。
旅の記念に自分あてに絵葉書など出すもよし、そういうの好きそうな友人に出してあげるもよし・・・・良かったら一度試しにどうぞ。
いかがですか、すでにご存じのこともありましたか。
ステーションコンシェルジュに聞いてみると、ここに載っていないようなトリビアも、更にいろいろ教えてくれるらしいです。
東京駅界隈にお出かけや、別の路線への乗り換えで駅ご利用の皆さん、良かったら今度時間に余裕がある時にでも、エキナカいろいろ探検してみてください。
知らなかったこといろいろ発見する楽しみ、ぜひご堪能くださいませ。
もしかして東京駅観光だけで1日以上まわれちゃうかも?